前回までのあらすじ
世界的エースに注目が集まる中、日向はフェイントに反応し、アドリアで決めます。佐久早の鬼サーブで加点、続いて星海は咄嗟に隙間ゾーンに打ち込みますが日向がオーバーで上げ木兎です。日向の巧みな誘いからの反応に影山がとうとう自分で自分を囮にした…と感じます…
強くなれば絶対にもっと強い誰かが現れる
今度は日向がライトへ移動攻撃に加え「C」に切り込む木兎の二重囮から明暗の「B」ぎみの速攻が決まります。日向の存在感が抜群です。この’’釣り名人’’によるダブル引っ掛けに二口と青根は思わず地獄の漁業かよと漏らします(笑)
全部できる様にならなきゃと精進した日向は更に宮侑のフォローを上手くセットしライトの宮侑で加点します。日向は207cmの’’大砲’’バーンズに代わって入っている訳で、BJは全く違う種類の「強さの手札」を持っているのです
西谷の現在は何とイタリアでカジキをとっているという破天荒かつ誰も想像つかない事で、例の3年トリオは後輩の無鉄砲さに呆れ羨みます。23-20でBJ優勢の中、木兎は得意の胸で元気球し宮侑がツーで加点、セットポイントです
対する牛島のBAは日向が上手くコースに入ったものの強烈で吹っ飛ばされます。影山サーブはネットINし宮侑が対応、日向はスパイクモーションから木兎にトスを上げこのセットをものにします。山口は「強いって」「自由だ」と漏らします
ここで影山の幼少時からの回想が入り、おじいちゃんっ子だった影山は多くを吸収し、成長と共に祖父は年老い亡くなり、強くなれば絶対にもっと強い誰かが現れるという言葉に日向を重ねます
影山の王様ぶり健在!
第2セットでも日向は安定感抜群で、影山はビーチの経験でバランスが良いと感じます。影山は星海で「変人速攻」を使う選択肢より「空中での余裕」を優先しているようです。影山が目立たないという事はそれだけレベルの高い「良いセッティング」をしている証拠です
むしろ鬼サーブを決め目立っています(笑)佐久早のアタックを星海が拾い影山はワンハンドでロメロにセットし加点です。日向のアタックは平和島がレシーブし、影山は日向だらけの選択肢から何と触らないを選び加点してしまいます
BJ1回目のTOで宮侑は日向が影山を起こしてもうたんや…と愚痴ります。影山4回目のサーブを何とか切り、今度は宮侑の鬼サーブが決まります。影山にしては速攻が少な目で、牛島やロメロという大砲がいるからかとも思われましたが、昼神でセンター速攻も織り交ぜてきます
これで外寄りだったブロックも中を意識せざるを得ず、混乱が生じます。影山は今までも今日もスパイカー達は最高のトスをまっていると3度昼神という意表を突き、ー脅迫と自負を手に強靭なスパイカーを伴ってコートを総べる正に王様です
第2セットはADが21‐25で取り返し、影山サーブから明暗の速攻を昼神がどシャットです。これはBJに守備の良い佐久早・日向がいる事で結果速攻が多い為のコミット・ブロックです。影山の鬼サーブが冴える中、宮侑は敢えて真ん中明暗の速攻を使う底意地の悪さです
超高次元の駆け引きの応酬!!
更にレフトの木兎を使いブロックを振り回す’’妖怪世代’’二大セッターです。宮侑は得意のジャンフロと二刀流も冴え、更に動きを読ませぬ強打で困惑させます。これは’’超ハイブリッド’’サーブも加え最早’’三刀流’’なのです…オルロフに憧れ宮侑はこれをマスターし使い分けます
5‐2でAD1回目のTO、普段はサーブレシーブに参加しない牛島も加えた4人体制で宮侑のサーブに備えます。ジャンフロを牛島が納め、星海で返します。ロメロの鬼サーブに宮侑は非常に低い体勢から完璧なセットで木兎が加点、気持ち良さそうです
宮侑は稲荷崎のスローガンについて、バレーの「思い出」なんか1個も無い、ぜんぶここにあんねんと強烈なサービスエースを決め、稲荷崎の大将は兵庫で農業をやっています。今日絶好調の木兎はキワキワのストレートを放ち、僅かにアンテナに当たりアウトですが、ミスったプレーで周りをビビらすのです
するとストレート側の警戒イカツイからと十八番・超インナークロスで加点です。元気印の木兎がチームに勢いをもたらします。実は梟谷は春高全国決勝敗退しており、木兎の最後のスパイクがブロックされ負けていたのです。元チームメイトも見守る中、エースとして躍動します
日向のレシーブは若干短く、打ったら確実にブロックに掛かる中、何と木兎は落ちながら背面ショットでトリッキーに決めます。木兎絶好調の中、今度は宮侑のサーブです。星海は自ら呼び込み、ワンチからの難しい2段トスを木兎はブロックアウトを誘いますが咄嗟に昼神は避け狡猾です
更に星海は日向にブロックアウト狙いを読まれた事を悟りつつ強打で加点と高次元の駆け引きです。以前星海にインタビューした柄長は6年星海を追いかけ、「小さい事は不利な要因であっても不能の要因では無い」と彼が小さいから注目するとあかねに語る場面でこの巻は終わります
まとめ
夢のオールスター戦は今までハイキュー!!で描かれてきた熱戦の中でも最も高次元の駆け引きの応酬となる凄まじいレベルです。プロですから当然全員が高レベルな上、苦楽を共にした盟友達の成長した姿に今まで読んできた読者としては胸熱くなるものがありますね!
途中途中に他の登場人物の現在も語られ、西谷や北といった異色の現在地も見どころの一つです
日向はより万能型に成長し、コート上の王様:影山と火花を散らす中、今巻では木兎・宮侑・星海等脇を固める選手にもスポットを当て、最早全員が主演と言ってもいいでしょう。ハイキュー!!では地区予選から始まり、全国の舞台へと進むうちによりハイレベルな技巧が見られましたが、その極みがここにあります
長かったハイキュー!!もいよいよ次回最終巻です…45巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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