前回までのあらすじ
人間を守りながら戦うのは大変で、そこに須磨とまきをが加勢、更に眠った善逸の攻撃で優勢になります。加えて上から爆発が起き、宇随も穴に侵入、嫁に謝りながら、こっからド派手に行くぜと豪語します…
怒り狂った禰豆子の暴走
宇随は何より嫁の命を優先する気概を見せ、嫁たちは涙します。蚯蚓帯が穴から逃げてしまったので追いかける宇随は素早く、善逸たちは遅れを取ります。堕姫は帯を体に取り込み、姿が変わり禍々しい匂いがします。騒ぎで人が出て来てしまい、そこを堕姫は斬撃で家ごと切り裂き、炭治郎も重傷を負います
炭治郎は煉獄の父からの手紙から額の痣は生まれつきのものではなく、選ばれた使い手ではないものの、鬼の横暴は許せないと堕姫の脚を掴むと剣撃を放ち、堕姫は炭治郎の語りに聞き覚えがあり、これは鬼舞辻の細胞の記憶だと悟ります
「血鬼術 八重帯斬り」で逃げ場のない交叉の一撃が放たれる中、炭治郎は「ヒノカミ神楽 ”灼骨炎陽’’」で帯を斬り、堕姫は斬撃を受けた所が灼けるように痛み上手く再生できません。遂には堕姫の頸に炭治郎の刃が届きますが、帯になっておりなかなか斬れません
帯は柔らかすぎて斬れないと悟った炭治郎は十三本に増えた帯の攻撃をかわすと鎬で受け流された帯が一箇所に集まり、帯を張ってしならせずに斬る気です。炭治郎は音速の速さの剣撃で帯を斬るといよいよ堕姫の頸へ…というところで体の限界が来て噎せ伏せます
堕姫がお返しにアンタも頸を斬ってやるわよと凄むと同時に怒り狂った禰豆子の蹴りで弾き飛ばされ、人間には限界がある中、鬼である禰豆子の激しい怒りが無限に体を突き動かすのです。堕姫は鬼舞辻に始末するよう言われていたのが禰豆子だと悟り蹴り特化の禰豆子を帯で斬ってしまいます
堕姫から妓夫太郎が分裂
しかし斬られたはずの脚も腕も即座に再生し、その速度は上弦に匹敵するのです。馬鹿の一つ覚えのように蹴りを放つ禰豆子、脚を斬られても瞬時に再生し最早堕姫の再生力を上回っています。では細かく切断して帯に取り込んでやると禰豆子を細切れにしますが、堕姫は返り血の火に燃やされ、禰豆子は堕姫を蹴り飛ばします
炭治郎は弟から禰豆子が禰豆子でなくなると忠告を受けた気がして、鬼として覚醒し血を流す人に襲い掛かる禰豆子を寸でのところで押さえつけます。眠って回復するように言いますが、暴れて大変です。堕姫も近づいて来る中、宇随が現れ、堕姫は上弦の鬼じゃないとし頸を斬ってしまいます
暴れる禰豆子に炭治郎が子守歌を歌ってやると、母を思い出した禰豆子は泣きだし、そのまま小さくなり寝てしまいます。堕姫が上弦の陸だと言って聞かないため、宇随が頸が斬れているのに体が崩れないことに不思議がっていると、堕姫の背中から兄(妓夫太郎)が現れ、宇随とも互角です
やっと伊之助たちが到着し、妓夫太郎の鎌攻撃から新手だと悟った炭治郎は加勢に向かわせ、自身は禰豆子を箱に戻しに行きます。「血鬼術 飛び血鎌」で薄い刃のような血の斬撃が放たれ、宇随は人を庇いながら必死に下の階まで蹴破り逃がします
斬撃自体操れるようで、脅威を感じた宇随はこの兄妹のどちらかが本体で兄貴の頸を斬れば消滅するのか?と訝しります。兄妹は宇随の火薬玉も帯で防ぎ、俺たちは二人で一つだからなあと凄みます
兄妹の頸を同時に斬らないと倒せない!?
妓夫太郎の’’血鎌’’の猛毒を喰らいながらも宇随は忍の家系のため耐性があり毒は効かないというのです。忍の兄弟は九人いましたが、七人死に、生き残った宇随と弟(親父の複写・同じ考え方)は正反対ながら、産屋敷にその生き方を認められ、逆に宇随は俺の方こそお館様に感謝したいと感じます
宇随は徐々に毒に侵されながら、堕姫を蹴り上げると火薬玉を炸裂させ、刀身が伸び刃先を指で持っておりとんでもない握力です。再度堕姫は頸を斬られますが、やはりまだ生きています。妓夫太郎は宇随が「気づいている」と感じますが、気づいたところで意味ねぇけどなあと吐き捨てます
そこに炭治郎たち三人衆が華麗に登場します!宇随は三人共優秀な’’継子’’だと語り、兄妹の頸を同時に斬る事で倒せると豪語します。ここで二手に別れ、堕姫に善逸・伊之助、妓夫太郎に宇随・炭治郎がそれぞれ当たります
毒が回っている宇随を守らないとと感じつつ、炭治郎は逆に妓夫太郎の鎌攻撃を宇随に庇われ足を引っ張っていると感じます。兄妹は完全に同期し、勢いが増し屋上の善逸たちも傷だらけです。妓夫太郎が継子ってのは嘘だなあ、お前らの動きは統制がとれてねえとダメだしするところでこの巻は終わります
まとめ
炭治郎の窮地を救った禰豆子は鬼化して驚異の再生力を誇り、段違いの強さを見せます。ところが自身をコントロールできなくなり、危うく血を流す人を襲うところでした。炭治郎は必死に押さえつけ、子守歌を歌う事で禰豆子の鬼化は解け、小さくなり何とか箱に戻せます
流石に柱だけあり宇随は強いのですが、堕姫の頸を斬っても消滅せず、堕姫から妓夫太郎が分裂、「無限列車編」でもそうだったように、上弦の鬼ともなると、単純に頸を斬ったから勝ちという訳にはいかないようです
兄妹相手に二手に別れた炭治郎たち、宇随は毒が回る中、兄妹の頸を同時に斬る事で打開できると語りますが、それこそ至難の技です。この苦境の中、11巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
巻末には番外編として「伊之助御伽草子」が載っています。猪に育てられた伊之助は言葉の習得が困難なはずなのに堪能である理由が分かる短編読切となっています
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