「鬼滅の刃」23巻の数々の激戦と成長譚~最終巻!最後まで抗う鬼舞辻を鬼殺隊総力で打破!鬼の凶行を止めたのは幾人もの関わった人たちの想い…現代にもその想いは連なって大団円~

前回までのあらすじ

夜明けまで三十五分、鬼舞辻は分裂して細かく飛び散ってくると思われた中、珠世の薬は実は「人間返り」、「老化」、「分裂阻害」に加え、三つの薬で弱った所に細胞破壊の薬が効き始めるという策士ぶりで、いよいよ鬼舞辻が追い詰められます…

何としても鬼舞辻を倒す!!

鬼舞辻は凄まじい衝撃波を放ち、炭治郎は肺をやられ倒れます。鬼舞辻が逃げる中伊之助は「肆ノ牙 切細裂き」を放ち、百万回死んで償え‼と迫りますが、鬼舞辻の腕の触手に取り込まれます。それを善逸が斬り、炭治郎を叱咤し、炭治郎血鬼術で神経系を狂わされているなら日輪刀が有効なのでは?と自身の胸に突き刺します

何度でも立ち上がる鬼殺隊、先程の「斬細裂き」に続き善逸の「神速 霹靂一閃」、「漆ノ型 火雷神」で確実に刃は鬼舞辻を捉えています。伊之助は更に「伍ノ牙 狂い裂き」、「参ノ牙 喰い裂き」の連撃を放つも例の衝撃波でボロボロです

そこで炭治郎が「灼骨炎陽」、「烈日紅鏡」、「火車」、「輝輝恩光」と畳み掛け、鬼舞辻が衝撃波を連続で出せなくなっていることに気づきます。更に「日暈の龍・頭舞い」、「飛輪…」というところで吐血し、その隙を伊之助が「陸の牙 乱杭咬み」で救います

炭治郎は「炎舞」、「碧羅の天」、「幻日虹」と連打し、途切れさせないように気張ります。善逸の「霹靂一閃」から伊之助の「狂い裂き」、炭治郎の「円舞」と連発しますが炭治郎は途中力が入らず、二人に救われ何とか「日暈の龍・頭舞い」から「烈日紅鏡」、そして「陽華突」で鬼舞辻を突き刺し、一秒でも長くここに縫い止めると踏ん張ります

甘露寺・実弥も最後の踏ん張りで斬りつけ、醜く膨れ上がった鬼舞辻から伊之助が出て来てついに夜明けが近づきます。鬼舞辻は最後っ屁の衝撃波を放ちますが、左腕を捥がれた炭治郎は日輪刀を刺した右手を離さず、義勇に支えられ止め続けます

鬼舞辻は肉の鎧で赤ん坊の様に膨れ上がり炭治郎は吸収され、まだ逃げるので車を使い足止めします。実弥が「玖ノ型 韋駄天台風」を放ち右腕を斬ると、悲鳴嶼は鎖で頸を繋ぎ引き倒します。鬼舞辻は地面に潜ろうとするので、義勇・実弥・伊黒と必殺技を放ち、鬼舞辻の体内では炭治郎の日輪刀が効いており、ついに鬼舞辻は力尽きます

鬼化する炭治郎も、繋ぎとめたのは出会った皆の想い

鬼舞辻の体は太陽の日で消え去り、鬼殺隊の悲願が叶います!隠は傷ついた者を救助するも、悲鳴嶼は我が子を諭すようにして逝きます。甘露寺伊黒に告白し、伊黒も同意し両想いです。死線を彷徨い実弥も息を吹き返し、伊之助善逸義勇も無事です

炭治郎は息をしておらず脈もなく、折れた日輪刀を持ったまま動きません。鬼舞辻は一個体にできることには限界があったと感じ、人間は想いは受け継がれ決して滅びず、この私すらも打ち負かしたこの現実を目の当たりにし感動して震えます

散り際取り込んだ炭治郎に憑依した鬼舞辻は日の光をも克服し最強の鬼の王になるだろうとし、意識を取り戻した炭治郎は左手が再生され隠を襲います。日の光で焼こうとしますが、途中で止まり、炭治郎は誰彼構わず襲うので止めようとしますが、流石に伊之助は兄弟のような炭治郎を斬れません

すると禰豆子が抱き留め、家に帰ろうと優しく諭すと、咆哮し暴れ、禰豆子を噛み血の味を覚えてしまいます。ところが抱き着く禰豆子を殺さず、炭治郎も抗っているのです。カナヲしのぶから預かった鬼を人間に戻す薬を手にし、片目が残っていたのはこの為だったんだねと「終ノ型 彼岸朱眼」で近づくと咄嗟に薬を炭治郎に刺し倒れます

炭治郎は朦朧とする中家に帰りたいと願い、鬼舞辻と押し問答をし、藤の花の匂いから出る女の手に引っ張られる中、鬼舞辻は究極の生物になれると追いすがります。炭治郎は今まで出会って来た皆から引っ張られ気づくと皆の心配をし、禰豆子・カナヲの無事を確認し涙します

愈史郎も涙し、珠世の執念が実った、終わりましたよと簪を抱きしめます

幾星霜を煌めく命

炭治郎は療養し、しのぶの薬と鬼化した際最初に禰豆子を噛んだことが僥倖だった(禰豆子は一度鬼になっている為抗体を持っていた)と言います。最後の柱合会議には生き残った柱は実弥義勇しかおらず、輝利哉は鬼殺隊を今日で解散すると宣言し、頭を下げます

炭治郎は皆に見舞いされ、桜の木の下でカナヲ炭治郎はいい雰囲気です。墓参りも済ませ、皆に繋いでもらった命で俺たちは一生懸命生きていますと祈ります。久しぶりに炭治郎宅に戻り皆で幸せな時を過ごします

時間軸が現代となり、カナタ炭彦は高校生です。おばあちゃんから鬼を曾々おじいちゃんと曾々おばあちゃんが倒してくれたことを語られ、人の人生は物語だから、人の数だけ物語があったんだと感じます

善照燈子も学校へ向かい、今まで出て来た登場人物が微妙に姿・名前を変え現代を生きています。炭彦は寝坊し、全速力で学校に向かう中、桃寿郎と出会い、パトカーに追われる中何とか登校時間に間に合い、家に学校から電話が掛かって来て全員勢揃いの昔の炭治郎たちの写真のアップで大団円で鬼滅の刃は終わります

まとめ

最凶・最悪のラスボス・鬼舞辻を倒すことは不可能ミッションと思われた中、炭治郎たちは諦めずに抗い、次々と仲間が倒れる中、今まで出会って来た人たちの想いを胸にド根性で動かぬ体に鞭打ち立ち向かいます。その姿は読者の心を打ち、決して諦めない姿勢には勇気を貰えます

最終的に夜明けから日の光に焼かれ、鬼舞辻は逝きますが、取り込んだ炭治郎に取り入り、完全に鬼化した炭治郎の咆哮は、全てを出し切っていた鬼殺隊を絶望させます。ところがやはり今まで出会って来た人たちの想いは確実に炭治郎に届き、しのぶの託した薬と禰豆子の抗体の効果もあり、寸でのところで炭治郎は正気に戻ります

最後はハッピーエンドとなり、時間軸が現代になって名も姿も微妙に変わっても、人の想いは受け継がれていくという作者の強いメッセージが伝わって来て、感動的なラストです。ここまで人気ながら23巻という割と簡潔に終わった点も評価が高い一因でしょう

終わりに

如何だったでしょうか?炭治郎が命を削りやり遂げた復讐劇、多くの仲間に助けられ、悲願が叶う訳ですが、鬼にも鬼なりの事情があり、その強い想いから今に至るという描写は読者にも悪は果たしているのか?という問いを突き付けました。壮絶なバトル漫画にして、感動を呼ぶ作風は短く簡潔で読みやすく、また何度でも炭治郎たちに会いに行きたくなりますね!今までお付き合い頂きありがとうございました

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