「NANA」6巻の数々の恋模様とバンド活動の光と影~タクミとノブの間で揺れる奈々の気持ち…都合の良い女と思われていると分かっていてもタクミを拒めない矛盾…ブラストにレコード会社が接触~

前回までのあらすじ

奈々レンから祝ライブのメールを貰い、目をギラギラ輝かせ、ナナはあたしの憧れでナナのようになりたかった、ずっとそう思って生きてきたの、だからお願い、もう一度歌って…と奈々は思います…

トラネスが大事なものを奪っていく…

奈々はデモンストレーターの派遣会社に登録し、食品宣伝のキャンギャルのような短期集中の日割りの良い自分向きな仕事を見つけます。ブラストの練習後、メンバーは明日トラネスのライブを観に行くと言います。シンは七夕の短冊の事を知らないというので、奈々宅で皆で願いを書きます

しかし冷房なしの部屋は暑く、ナナが扇風機を付けると短冊が外に飛んで行ってしまいます。奈々は密かにタクミが家に来てくれないか願い、ライブ後の打ち上げ用に家で料理作りに精を出します。しかしナナの話では今日は別に打ち上げをするはずとの事で、折角のご馳走も不意になり、ナナと二人で食べます

トラネスのライブは大盛況に終わり、終演後ノブシンレイラに翻弄され、打ち上げではタクミは大量のサインを捌きながら、奈々へのサインについて「いらねーだろ次の日ヤッたし」と答え、ノブは激昂します。そこで二人は帰り、タクミは女口説く度胸もねえくせにイキがるなと吠えます

その夜ナナは自宅でタクミ奈々が抱き合っているのを見つけ、事情を察します。シンは女性心理を見抜きながら、不器用で手が出せないノブを気遣います。ナナは夜中ヤスをファミレスに呼び出し、事情を説明します

意外にもタクミは女運がなく、仕事が忙しくマメでもない為、付き合いが続かないと嘆き、奈々がかいがいしく尽くします。ナナヤスなんであたしの大事なもんはみんなトラネスに取られちゃうのかなと嘆きます。まるで奈々を自分の飼い犬のように思ってたのかと自虐します

タクミとノブの間で揺れる奈々

奈々ナナに早く事情を伝えたくてウズウズしますが、ナナレンのところに行っています。帰りを待っているとノブが現れ、酒の力を借りたくないと言いつつ、(タクミ)勝てるものが1個もないと帰ってしまいます

ヤスの留守録にレコード会社から連絡が入っています。レイラシンは関係を持ちます。やっとナナと会えた奈々は、ガイアミュージックから連絡があったと聞き喜びます。奈々は先日の件を謝り、ナナもトラネスのオフの2週間レンの家に行こうと考えます

奈々タクミノブの三角関係で揺れる奈々、お互い気まずくて奈々はブラストの練習に行けません。シン奈々がいない事を寂しがり、ノブに取り返してよと煽ります。レイラから連絡があり、シンは会いに行きライターを受け取りますが、上がってと言われ、前払いと答えます

ノブは再度奈々に会いに行き、素直に告ります。奈々がいないと皆が寂しがるからブラストの練習にも来て欲しいと告げ、うんと言われノブは安心します。奈々ノブの彼女になりたかったと感じながら、タクミが会いに来てくれたら結局またタクミと寝るんだと自己嫌悪に陥ります

ナナが家にいない2週間奈々はバイトを休みなく入れ、スタジオの練習にも顔を出し、帰り道はノブに送って貰い、タクミからの連絡はありません

結局タクミに惹かれてしまう奈々

シンレイラ激似の凌子という女の下にいます。ヤスナオキと二人で飲んでいます。タクミは海岸で黄昏、そこにレイラが現れ、世間話します。結局奈々タクミから連絡はなく、これで酷い男に騙されて捨てられたかわいそうな女になれるとノブと一緒にいると、唐突にタクミが現れます!

都合のいいときに抱ける女だと思われていると感じる奈々はいい加減にこの関係を断ち切ろうと思いますが、なかなかその一言が言えないのです。奈々は自身の狡さも空っぽさも知っており、タクミもどうしようもない男だって分かってるのに、タクミだけがこんなあたしを許してくれる唯一の共犯者みたいだと抱かれながら思います

ナナは家には帰って来ず、奈々ノブと気まずいのでスタジオには行けなくなり、タクミは一本もメールをくれません。美里が上京し、ナナがいない為家に泊める事にした奈々は、ブラストのライブを一緒に観に行くと張り切ります。奈々が今日ノブに会ったらどんな顔すればいいんだろう、ノブはもう笑いかけてくれないかもしれないと感じます

ノブが作ったあの曲にあの夜ナナが何を願って歌っていたのか声をふり絞ってあたしの耳に届くように今なら分かるのに…というモノローグでこの巻は終わります

まとめ

タクミの横柄さが際立つ今巻ですが、一概に彼が悪者だとも言い切れないところが難しいところです。超人気ミュージシャンでプロデュース等仕事も出来るタクミは多忙な上筆まめなタイプではなく、言い寄って来る女は多かれど長続きしないのです

そんな中、元々トラネスファンでタクミ推しの奈々は、抱きたい時に抱ける都合の良い女なのです。お互いどこかでそんな自分の都合に言い訳しつつ、関係を止められません。同時進行でノブとも急接近する奈々ですが、彼氏にするなら絶対にノブだと感じつつ、唐突に現れるタクミを拒めないのです

ノブ奈々の純真さに惹かれますが、純真であるが故にタクミを拒めないところ、また自身がタクミに太刀打ち出来ない点もあり強く出られません。折角ブラストのスタジオ練習も奈々がいる事で風通しが良かったのですが、奈々の居場所はなくなります

バンギャや追っかけにとって、自分の推しバンドのメンバーに抱かれるなんて夢のような話です。如何にノブのような現実的に良さげな男の子がいても、タクミのような存在と切れない限りはいつまでも引きずってしまうという事でしょう

一つ気になる発言はナナが「なんであたしの大事なもんはみんなトラネスに取られちゃうのかな」とこぼしていた事です。今後トラネスとブラストはライバルとして切磋琢磨しますが、バンド間の狭い人間関係で恋の話が横行するのはなかなか大変なものです…

ブラストにもデビューへの道が開かれつつあります…7巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました