「NANA」5巻の数々の恋模様とバンド活動の光と影~ナナとレン感動の再会!距離が縮まるトラネスとブラスト、複雑な人間関係を露呈…奈々、タクミと弾みでワンナイトラブ~

前回までのあらすじ

ナナはブラスト命名の出来事を思い出し、煙草を吹かし、開演ギリギリで会場入りし、最前列でレンを拝み、二人共涙を流し、いつしか手を握り合います。奈々はあの時の息が止まるような感動はとても言葉では言い尽くせない、その先ナナに待ち受ける運命が幸福であるように、あの夜繰り返し祈ります…

ナナとレンの再会

デビュー3年目にしてシングル・アルバム共にミリオンセラー、順風満帆のトラネスはその曲のほとんどをレンが描いています。奈々はライブ中ひたすらステージに念を贈り続けますが、レンには届かないのかと嘆きます。ナナはやっとここまで来たのに、近いと思っていた舞台が遠ざかると感じます

アンコールのコールが鳴り止まぬ中、レンヤスナナが観に来ていると電話し、奈々の携帯番号を告げられ、ナナに会いたきゃそいつに電話しろ、もう会う気がねぇんならナナはおれがもらうと言ってヤスは電話を切ります

帰宅後ヤスからのメールに気づいた奈々は動揺し、ヤスナナが電話でレンの携帯番号を聞き出し、待つのは性に合わねぇんだとナナが先手を打ちます。結局レンのホテルにナナが行く事になり、警備を掻い潜ってレンは自室に招き入れます

直ぐにレンナナを抱きしめ、ナナはあんたとやり直す気はねぇんだ!と言いますが、身体は正直で、来るんじゃなかった…と涙し抱き合います。ヤスはきっかけ作りとしてナナに例の(レンの首のチェーンの)鍵を渡していたのです。奈々は持て余し淳子に電話をし、自分も運命的な恋がしたいとこぼします

バスルームで会話するナナレン、もう昔みたいには暮らせないけど、たまにこんな風に会って、抱き合ったりお互いの事話したり、出来ればいいと思う…それでいつかもっと歳取って意地とか見栄とか全部なくなって歌うのにも疲れたらあの家に戻っていい?と涙します

ナナはその後奈々の実家に帰って来て、その後事情を知り、奈々も応援し、自身も早く幸せが欲しい(というより彼氏)とときめきます。顔だけでなく性格も良いヤスに一時奈々は惹かれますが、ヤスはあいにく女にゃモテなくてねと淡泊です

一気に変わった景色の中で取り残されたくない

レンとの再会はナナを大きく刺激し、肺活量向上の為に禁煙を始め、腹筋まで鍛え始めます。奈々レンから麻雀大会をすると誘いが来て、奈々宅で行う事になります。仕事で遅れて到着した奈々を待っていたのは何と推しのタクミで、奈々は涙します

レンタクミも思っていたより親近感の湧く性格で奈々は安堵します。タクミヤスは元クラスメイトで、ではレイラも呼ぼうとなりますが、ヤスレイラは訳アリのようで、昔付き合っていたのです。どうやらトラネスとブラストの間には想像以上の深い関係性があるようです

ノブと買い出しに行く奈々は、世間話をし、ノブにも惹かれます…奈々の周りが最近豊作なのです!結局お開きとなりますが、また遅刻して出社、仕事をクビになってしまい、鬱々としていると、何とタクミから電話が掛かって来ます!

たまたまお互い表参道におり、一気に変わった景色の中で取り残されたくない一心で奈々タクミの下へ向かいます

タクミとワンナイトラブ

タクミは手が早く早くも車内で奈々の唇を奪います。一度寝て捨てられるのがオチだと分かっていても、後ろめたい事は別にないし、一生に一度の特別な思い出作りだと思えば…と気が傾いていきます。流石にイケメンの有名ミュージシャンという事で目立ちますが、バンドの露出を抑えているからそこまで顔を知られていないと言うのです

用意周到なタクミの巧みな(笑)誘導にまんまと乗せられ、一夜を共にしようとする奈々の下にナナから電話が掛かってきます。携帯を買ったという事でしたが、今の状況は決して話せません。奈々は保険で淳子宅に泊まっている事にしてとメールします

タクミとのワンナイトラブを終え、足早にタクミは去って行きますが、連絡先は残しておいてくれました。トラネスはツアーが続きます

奈々は現実的になり、新しい仕事探しを始めますが、なかなか上手く行きません。話の流れでタクミの話題になってもなかなか奈々からはナナには言い出せません。ツアーの間に勇気を振り絞ってタクミに短いメールを送りましたが返事は来ませんでした

奈々レンから祝ライブのメールを貰い、目をギラギラ輝かせ、ナナはあたしの憧れでナナのようになりたかった、ずっとそう思って生きてきたの、だからお願い、もう一度歌って…という奈々の想いでこの巻は終わります

まとめ

流石にレンナナが客席にいる事に気づき、ヤスの手引きもありライブ後二人は落ち合い、束の間の幸せを手にします。元々破局した訳ではありませんでしたし、きっかけさえあれば二人は復縁できたのです。今は超売れっ子バンドの人気ギタリストと売れないバンドの女性ボーカルという対照的な立ち位置ですが…

ここからトラネスとブラストの切っても切れない深い関係性が垣間見えます。先述のレンナナの他にもタクミヤスが元クラスメイト、ヤスレイラが元恋人という複雑さです。ところが巻が進むにつれてこの狭い人間関係が更に複雑に絡み合っていくのです!人間気づいたら近場の人間と事を済ませるという見本のようです

この2バンドの交流で一躍周りが花畑が如く華やかになった奈々、辛い経験もし、幸福が訪れるか?と思っていると、ここで意中のタクミから巧みな(笑)誘いが来て、まんまと乗っかってしまいます。これはよくある人気者に群がるグルーピーのような話ですが、実際漫画で観ると生々しいですね

抱いて捨てられると分かっていても付いて行ってしまう女性の心理というのはその当事者にしか分からないものがあるのでしょう。また心に一つ傷を負った奈々、これで終わりだったらそれはそれで幸せだったのかもしれませんが、NANAにはまだまだ続きがあるのです…6巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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