前回までのあらすじ
4月になり、新オケに向け清良・黒木(オーボエ)・菊地(チェロ)と主要メンバーで会議し、Aオケ加入となった峰もメンバーに加えることにします。新学期になり、のだめのピアノ担当者がよりによって’’エリート専門’’のハリセンこと江藤に替わります…
新オケ始動!
スパルタの江藤は谷岡とやっていた曲を披露しろと迫り、のだめは「もじゃミ♪ちゃんの虹」という紙芝居の曲を演奏し、クラシックをやれと怒鳴られ、逆にのだめものだめなりに真面目にやっているとブチギレてしまいます。谷岡に直談判に行きますが、もう決まったことだとあっさりです
千秋の新オケの結成飲み会が開かれ、現段階で約70名にもなります。落ち着いた雰囲気の飲み会かと思いきや、皆酒に弱いのか30分後にはいつぞやの見慣れた光景に変わり、各々やりたい曲を好き勝手に提案し出します。協奏曲もやりたいと話しつつ皆単純に自分がソリストになりたいだけなのです
千秋は黒木でオーボエ協奏曲をやろうと提案します。裏軒からのだめが飯も食わずにフラフラ帰っていったと峰に連絡が入り、千秋も心配します。別日に千秋の音大で新オケが初練習を行います。オーボエ協奏曲の編成は35人で、峰と沙悟浄の出番はありません
黒木は凄腕で、高い技術と繊細で力強い、揺るぎない精神はまるで武士のようです。オケメンバーの腕もカンも良くすぐにきっちり対応して来て、あとは個々がもっと曲の理解度を高めてくれれば…このオケは良いと千秋は感じます
なんだかんだのだめはいつも通り夕食を食べに来て、例の話はなんだったのか?と感じながら、千秋は今度のオケは遊びじゃない、金もかかるが金も取る、変な馴れ合いはしたくないと心に決めます。ピンク(のだめのモーツァルトのイメージ)というよりいぶし銀の黒木の演奏に華やかさが欲しいところです
のだめは差し入れを持って現れ、千秋にレッスンのことを指摘され適当に誤魔化します。黒木はのだめのことが気に入ったようです。峰は清良のヴァイオリンに惚れ込み、弟子にしてくれと迫りますが、千秋は馴れ合い禁止と厳しいです。黒木はのだめのことがあったからかいぶし銀からピンクのモーツァルトに演奏が変化します
のだめとハリセン・江藤、協定を結ぶ(笑)
のだめは教育実習に行き資格は取りたいものの、本命は幼稚園の先生で、この音大ではその資格は取れないため、学童保育のバイトをしながら通信教育で資格を取る気です。江藤はレッスンをやるとのだめを追い回し、千秋は事情を谷岡から聞き、先日のラフマニノフの連弾が原因だと悟ります
谷岡は江藤のやる気も千秋やボクの想いものだめにしたら大きなお世話かもしれないが、最近なにか変わってきたように感じています。黒木は早目に音大に現れ、オーボエのリード作りをしながら実はのだめ目当てだったのです。リードは自作しなければならず、オーボエは繊細な楽器なのです
のだめは音楽で「上」を目指すという感覚について、黒木と若干スタンスが異なることに気づきます。江藤にのだめのことを聞かれ、千秋は同様の仕打ちをしてきたのに…好きか嫌いかでのだめの態度が違うことを悟ります
千秋からの助言を受け入れ、プリごろ太フィギュアやお弁当作戦でレッスン室に導かれたのだめ、江藤はハリセンスタイルは止めるともじゃもじゃ協定(102号レッスン室の誓い)が成立します。江藤は「もじゃもじゃ組曲」最後の1曲をさっさと作曲させ、本格的なレッスンを始めたいようです
理事長の力も借りて、初演先がヴェルトラウム・大ホール(1600人収容)に決まり、無名のため宣伝もしなければならない中、クラシック・ライフも力になってくれそうです。「押コン」本選に残っているメンバーも多く、賞を獲れれば箔が付く中、逆に新オケの練習回数は減ります
菊地や黒木始め新オケは色ボケも進行中で、恋で音色も変わるものか…と感じる千秋、峰はこの新オケに賭ける想いは人一倍な中、メンバーそれぞれの思惑もあり、夢と現実の間で揺れています。練習再開後音はバラバラで、なぜみんな峰を笑う⁉と千秋は感じ、コンクール終わるまで練習なしにしようと切り上げます
千秋は知人の土産のヨーロッパ公演でのブラームスのビデオを観ながらミルヒーに教わったことを思い出し3日も没頭し、たとえ1年で終わるオケでもこの時間が無駄になることは絶対ないと確信します
R☆Sオーケストラ初演に向け燃える面々
江藤はのだめの性格を把握し一緒にトンチキかつ高度な技巧も挟むもじゃもじゃ組曲を一緒に完成させます。のだめは母校から実習は10月に延期(むしろ来ないで欲しい⁉)と言われその間に江藤は課題曲を3曲と張り切ります。千秋は相変わらず譜読みに没頭しており身だしなみすら気にしない程です
スーパーの特売に勇むのだめが千秋にゾッコンだったことを知った黒木は千秋の真意も悟り、押コン本選で集中できずリードを水につけすぎるミスも犯し、清良も善戦しますが当日寝違えるという痛恨で2位に沈みます。1位になったのはチェロの菊地で、明暗が別れます
黒木も清良も各々反省し、新オケで再起を図ると燃え、千秋もオケのリハに向け体力作りを始めます。千秋はついに本性を現し鬼の指導を始め、自らヴァイオリンを弾きしかも超絶に上手く、誰も逆らえません。「夢☆クラ」の佐久間の推しもあり新オケ(R☆Sオーケストラ)も大々的に宣伝されチケットも売れています
千秋は相変わらず悪夢を繰り返し見て、飛行機・船舶恐怖症も克服できません。のだめは催眠療法について独自に調べ始めます。友人知人総動員し客席も派手に埋まる中、千秋はのだめのために良い席を用意し、彼女席というよりはオレ様の音楽を聴け!と豪胆にキメるところでこの巻は終わります
まとめ
鬼指導で知られるハリセンこと江藤ものだめの性格を考慮し、妥協案としてもじゃもじゃ協定を結び(笑)、上手く操縦します。お花畑脳ののだめを上手く操縦するためには彼女独特の癖を把握しなければならず、千秋の調教(⁉)に失敗した江藤は反省し態度を変えます
例の連弾でその才能の片鱗を見せたのだめ、あの江藤がじゃじゃ馬ののだめを上手く導けるかが見ものです。千秋は新オケのことで頭がいっぱいな中、コンクールや恋路等でオケの出来も変わるというエピソードも挟まれ、正に音楽・クラシックは水物だということが分かります
R☆Sオーケストラとして雑誌にも大々的に宣伝され、無名ながら今後に期待が持てるキラ星が如き新鋭が揃い、千秋の鬼指導にも熱が入ります。懸念されたチケットの売れ行きも良いようで、初演での成功が鍵となる中、8巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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