「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」19巻の数々の激戦と成長譚~ガンダムをM・Cで更に速度を強化!ソロモン、ソーラー兵器に焼かれ火の海に…ミライのスレッガーへの想い~

前回までのあらすじ

カイから事の詳細を聞いたブライトセイラアルテイシア・ソム・ダイクンなのだな?と確認し、重大過ぎる事実とはいえ、セイラが利敵行為を行った事実はなく、自室謹慎という形を取ります。セイラが自室に戻り、兄さん…とシャアを想います…

ガンダムをM・C(マグネット・コーティング

ソロモンでドズルは戦いは数だよ!と息巻く中、ジオン軍宇宙総軍司令要塞ア・バオア・クーからギレンは最新型のMA:ビグザムを送ったと言い、キシリアはグラナダを手薄には出来ないが増援は送るべきと話し、ギレンは出来る限りの手は打つと相変わらずです

フラウの問診を受けながら、アムロはいつから僕ら話さなくなったっけ?と問い、お互い無我夢中だったからと言われます。特にサイド6からアムロは変わったとフラウは感じており、アムロはそのうち訳を話すと意味深です。するとDr.モスク・ハンが現れ、自らを科学者だと豪語します

ガンダムにマグネット・コーティング(駆動系を電磁気で包んで動きを速くする)を試みると言うのです。ガンダムは全部解体されパーツを替えています。オムルは今後の整備の事も含めて立ち会わせて欲しいと懇願します

U.C.0079 十二月、ルナツーからワッケイン艦隊が進発、ソロモン攻略の先鋒を担います。猛将ティアンムはルウムでの敗戦の雪辱を期っしグラナダを牽制しつつやはりソロモンを標的に見据えます。ジム・ボールの大編隊がザクレロの猛威を搔い潜り激しく戦闘します

ドズルは妻のゼナ・ミアと昔語りをしながら、子のミネバをあやします。すると「マクナマラ岩礁」が奇襲されたと報が入り、連邦側はWBでもこの作戦に参加し後方戦力を叩くとブライトは檄を飛ばします。ブライトアムロのあしらい方も心得て来ており、今回はガンダムは出番なしだと淡泊です

アムロモスク・ハンの講釈にうんざりし、僕のガンダムをいい加減な実験に使わないでと吠えますが、モスク・ハンに一喝され、それでもガンダムは自分のものだと自己中です。ガンダムに通電を開始し様子を見ていると、コントロール不能になり過電流で暴れ設備はメチャクチャになります

アムロフラウは些細な事から言い合いになり、セイラが仲裁に入ると、例の事故の件が伝えられます。ガンダム自体は損傷はなく、実験は成功だというので、セイラのコアブースターと模擬戦形式のデモフライトを行います

ソロモンでの白熱の攻防

セイラシャアの妹としてではなくシャアと思って戦えと発破を掛けますが、ガンダムは機動性は増したものの未だその潜在能力を活かしきれていないようです。アムロは感覚を掴む事に苦心し、相手をシャアだと模して奮闘します

シャアララアはグラナダのキシリアの元に赴き、人払いをし二人きりになると、キシリアシャアの立場をわきまえさせ、ギレン総帥は好かんと本心を吐露します。シャアは連邦の「星一号作戦」の真の狙いはジオン本国を攻める事だと断定します

ソーラ・レイの件を巡ってもデギンギレンの意見は食い違い、連邦側のソーラー兵器の存在もあり、ソロモンを救出する戦力を出し渋るのは「その後」を見据えての事、シャアにどう立ち回るか釘を刺し、シャアは仮面と覆面の駆け引き堪能致しましたと饒舌です

ソロモンでの̠攻防が熱を帯びる中、ドズルは奇襲攻撃は本格攻撃と見てビグザムの組み立てを急がせ、ゼナ・ミアミネバを一足先にジオン本国へ向かわせる腹積もりです。ワッケインは火力を見せつけ第三艦隊をティアンム麾下の主力と思わせるのが主眼だと言い切ります

WBとは別行動していたアムロ達、このソロモン戦に迂闊に近づけない中、スレッガーのコアブースターが現れ、ガンダムを乗せて向かう事になります。WBに着くと傷ついたボールに群がるザクレロが多数現れ、一気に掃討します。ボールのハヤトは命からがら生き延びます

ミライのスレッガーへの想い

ティアンムはソーラーパネルの配備が85%と完全ではない中、我慢できず現状で攻撃する事に決めます。ここでドズルティアンムの主力の存在に気づき、速攻を仕掛けるよう命じます。それより早くソーラーの照準をソロモンに合わせ、ティアンムは照射させます!

ソーラーの攻撃力は凄まじく、グワラン艦隊は消失、ソロモンも大打撃・灼かれているのです!この一大危機にドズルは冷静にミネバ達をキシリアの元へ託します。ミライはこの喧噪の中、スレッガーと鉢合わせして何か思うところがあるようです

ハヤトアムロの活躍に嫉妬し、僕にはこれしかないとボロボロのボールで出撃しようとし、カイに窘められます。アムロは青十字の救命艇(ミネバ乗艦)を見つけ、見逃すように指示されます。スレッガーが被弾のため一時帰還すると、ミライを案じブライトが特別に時間を作ってくれます

スレッガーの無事を知りミライは涙し、スレッガーは迂闊だぜと釘を刺します。死なないでくださいと懇願されたため、スレッガーミライの好意を受けられるような男ではないと正直に言い、ミライは眩し過ぎる、世界が違うと諭します

スレッガーが形見の指輪を託すとWBが揺れ、二人はキスをし別れます。その頃グラナダに近い月軌道上に待機していた空母ドロスから明らかに遅すぎる援軍が発進しつつあるところでこの巻は終わります

まとめ

アムロのニュータイプとしての覚醒に味を占めたのか、ガンダムをマグネット・コーティングして更に反応速度を上げる改造を施します。アムロは前巻のゲルググ戦でも若干ガンダムの反応速度に不満があり、渡りに船な訳ですが、ガンダムは自分のものだと相変わらず独善的です

自身の才能・能力を上手く利用されていると感じながらも、無我夢中で突き進むアムロに完全に置いてけぼりのフラウとは最早分かり合えない程の溝が出来てしまっています。後述のララアとの邂逅といい、覚醒したアムロは最早別次元の領域に達しつつあり、ハヤトが焦ってもその先を行っているのです

ソロモン戦はティアンムの主力を如何にバレないように展開するかが肝で、完全な状態ではなかったもののソーラー兵器の照射の威力は甚大で、ソロモンが灼かれます!ドズルは愛娘・ミネバは逃がし、自身は残り大型MA:ビグザムで出撃する腹積もりです

ザビ家各々の思惑が入り乱れる中、シャアの太刀振る舞いにも要注目です。また、ミライカムランとの一件からスレッガーに心奪われ、ブライトの計らいもあり秘め事を成します。荒々しいスレッガーにはミライは眩し過ぎると不器用にかわしましたが、ここはガンダム屈指の名シーンです

予断を許さない展開のソロモン戦、20巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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