前回のあらすじ
一人不貞腐れている安仁屋に塔子が喝を入れます。9番・ファーストでも、スタメンということがどれだけナインに力を与えるか…上等だと安仁屋が気合を入れます…
トリプルプレー成立！
取材陣の悪意ある取材攻勢に嫌気がさしながら、期待せずにグラウンドに向かうと、そこにはニコガクを応援する観客で溢れかえっており、ナインは驚愕します！校長は真弓と校長室でテレビ中継で観戦します
オーダーをガラッと変えて来たニコガク、１番・新庄はなんと初球をライトスタンドに叩き込みます！川藤は場外でラジオで様子を伺っています。しかし江夏は崩れません。目黒川高校は生まれ変わり、チームワークを感じさせ、すぐに３アウト取ります
ニコガクも好守備を見せ、お互い譲らず締まった試合運びとなります。4番・河埜は赤星の球が素直過ぎると称し、場外ホームランにしてしまいます！また、続くバッターのサードの当たりを平塚が捕球できないと、穴だと見透かされ、集中的にサード狙いの当たりが続き、ノーアウト満塁になります
しかし川藤は平塚が徐々にエンジンがかかって来ると信じています。その通り、再度狙われたサードの当たりを平塚がライナーで捕球すると、何故か一塁に投げ、ツーアウト、さらに安仁屋が投げ損ねたボールを赤星が３塁へ投げアウト、なんとトリプルプレー成立です！
安仁屋に痛み止めを占術
医務室の担当医が川藤の前に現れ、遅刻したと慌てています。安仁屋の怪我の件がバレるとまずいので、川藤が引き止めます。川藤は勿論この怪我次第で今後の野球人生にも関わって来ることは理解しています。ただ、この試合だけは安仁屋を出して欲しいと願っています
安仁屋は案の定バットを振れません。痛みが相当あるようです。御子柴の応急手当もありましたが、やはり治療が必要です。川藤は医師を説得し、痛み止めを占術して欲しいと嘆願します
江夏が出塁し、御子柴・平塚のミスで２盗・３盗を許し、犠牲フライもお見合いでヒットとなり、守備が噛み合わないニコガク、河埜にもタイムリーを打たれ、差が開き始めます
川藤の必死の説得に心動かされた医師（小山）は、ニコガクベンチに向かい、安仁屋に痛み止めを打ってくれます。フルスイングは一回のみだと釘を刺します。また、投球は２５～３０球、全力投球も１球のみと言われます
安仁屋は痛み止めの効果もあってか、高難度の好守備を見せ、スタンドを沸かせます！
キャプテンとしての進言
ベンチ裏に下がって塔子と話している安仁屋を見つけた御子柴は、自分の覚悟のなさを痛感します
６番岡田からの打順だと、７番（２番）御子柴、９番（４番）安仁屋、１番（５番）新庄という、下位打線でも得点が望める場面が出て来ます。川藤はこういった場面を想定して打順を組んでいたのです
その期待に応えたい御子柴は、岡田出塁の後、バントではなくバスターを選択。いい当たりですが、好守備にライナーされ、そのままゲッツーされてしまいます
アウトになりましたが、安仁屋の覚悟を身に染みて理解した御子柴は、心を鬼にして安仁屋に医師からの忠告を守るように進言します。自分でも分不相応なことを言っていると感じながら、キャプテンの言うことなら従うと言っていた安仁屋がその忠告を受け入れた場面でこの巻は終わります
まとめ
再度暴力事件に巻き込まれ、完全に世間を敵にしたかに見えたニコガクでしたが、待っていたのは大観衆からの熱視線でした！笹崎との死闘に心動かされた人は多く、ファンが増えているのです。このように聴衆の分かりやすい反応は時として嬉しく、時として悲しいものでもあります
因縁の目黒川高校戦を満身創痍の総力戦で乗り切りを図るニコガク、新庄・河埜のホームランもありましたが、徐々に自力の差が出始めます
平塚のサードの守備はザルで、そこを集中して狙ってくる目黒川高校も狡猾です。しかし徐々にエンジンの掛かって来た平塚の好守備から、なんと滅多にお目にかかれないトリプルプレーが成立します！運要素も多々ありましたが、士気も上がります
ニコガクの精神的支柱は川藤と安仁屋です。川藤不在で、安仁屋が負傷中ということは、かなりの影響があると思われます。川藤の熱意から小山は安仁屋に痛み止めを占術します。全力は１球・１スイングのみと忠告を受けますが、安仁屋はその効果もあって好守備を見せます
御子柴は選手としても覚悟が足りていなかったと自覚します。キャプテンの言葉なら従うと話していた安仁屋に、心を鬼にして自制しろと進言し、御子柴の言葉ならと安仁屋も納得します。御子柴のキャプテンとしての存在感は川藤不在の中、重要度を増して来ています
精神的支柱・川藤不在のまま、ゲームは終盤へと向かって行きます。次回最終巻です！どのような結末が待っているのか…続巻もコミックスで読みましょう！！
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