「進撃の巨人」32巻のレビューです
エレンを止めるため、敵対していた者たちが手を組みました
これまでのあらすじ
エレンは地鳴らしを発動させ、壁の超大型巨人たちと島の外へ進撃して行きました
そして島内ではイェーガー派のリーダー、フロックによる非協力者への粛清が始まります
ファルコを母に食べさせようとしていたコニーはアルミンの決死の説得から改心しました
そしてアニ、ライナーと再会しともに世界を救う決断をします
32巻の展開
ハンジら調査兵団とマガトらマーレの残党、そしてイェレナとオニャンコポンがともに焚火を囲んで食事をします
わだかまりは消えず言い争いが起こりますが、マルコの件でジャンがライナーに殴りかかりましたが、ガビが身をもってかばうことでジャンとマガトは改心しました
エレンに近づくため、アズマビトの飛行艇をとりに行く一行ですが、飛行艇と整備士はすでにフロックらイェーガー派に抑えられています
アルミンらはかつての仲間たちと戦うことにためらいを覚えますが、マガトの謝罪と硬い決意を受け、自分たちも手を汚すことにしました
一方でエレンは世界連合艦隊を壊滅させ、アニらの故郷を踏みつぶして行きます…
虐殺。ダメ。ゼッタイ
ジャンはこのまま何もしなければ一等地で妻と子供と豊かにのんびり暮らせると考え、ハンジからの呼びかけに耳をふさぐことにします
しかし結局はハンジの元に行ってしまうのですが、無表情であることから本当は嫌でしょうがないのではないでしょうか
そしてハンジに一緒にエレンを止めに行こうという言われると即答したミカサとは逆にジャンはその後の不安を口にしました
エレンはもう4年の寿命しかないこと
その後、世界はパラディ島を滅ぼしに来るのではないか
可能性を探している内に時間が経ちエレンは決断してしまった…
そんなジャンをハンジはどんな理由があろうとも虐殺はダメだと一喝します
ハンジは自分も逃げようと考えたが、しかし調査兵団の14代団長として、死んだ仲間が見ているような気がする、その仲間たちはこの島だけだけ自由ならそれでいいと考えるヤツはいない…
ハンジのその言葉を聞いたジャンはついていくことにしました
安楽とした道へ行きたいジャンを過酷な道へ行く決断をさせる言葉…
ジャンの幸せを考えるとその決断でいいのかと思う気持ちはあるものの、それでもやっぱり感動的なシーンでした
マガトの改心
調査兵団、マーレの残党、そしてイェレナらがともに焚火を囲みます
マガトは皮肉気に島の悪魔どもはどうして気が変わったのかと言うと、ジャンはお前たちのせいでエレンはそう決断したのだと言い合いになりました
マガトが2000年前からのユミルの民の罪を挙げるとライナーやガビたちも気まずそうにします
そんなマガトですが、ジャンとライナーの争いに割って入ったガビの、自分たちの罪をわび、ジャンらに協力を求める言葉に心を動かされたようです
涙するガビにマガトは手を伸ばしますが、自分に彼女に触れる資格はないと言うかのようにその手を下ろします
翌日、港を占拠するイェーガー派と戦うことを躊躇するジャンたちに、マガトは昨夜の会話で自分を正当化しようと非礼な言葉を投げかけたことを詫び、ジャンたち、そしてマーレの戦士たちもみな責任がないことを告げました
そして血にまみれた歴史を後世に伝える責任があり、エレンはすべてを消し去ろうとすることは許せない、なので自分たちがイェーガー派と戦うことを見逃すよう言います
そんな彼に対しアルミンは自分たちも手を汚す決断をしたことを告げました
メンバーの中で一番の年長者が自分の過ちを詫び、若者たちに罪がないことを告げることは理想の大人って感じで良かったです
そしてシャーディスとの語らいやその最期もまた感動的で、32巻は彼のためのものだと言っても過言ではないでしょう
エレンのしたいこと
エレンはイェレナに安楽死計画を持ち掛けられた時、フロックにもそれを聞かせていました
そして自分はそれに従うふりをするからフロックもそうするようにと言い、彼に世界を滅ぼす計画を打ち明けます
ヒストリエにも明かすと当然反対しますが、ヒストリエやその子孫を巨人にしないため決意は固いです
そして時間稼ぎのためかヒストリエは子供を作ることはどうかと言いました
マーレではジークとミカサについて話し、アッカーマン一族には宿主を守る習性はなく、ミカサはたんにエレンのことが好きなだけと言われます
ジークにその気持ちにどう応えるか問われる、エレンは自分はもう4年しか寿命がないため、その後も生きる仲間たちの幸せを願う言葉を口に出しました
そしてエレンは母親が巨人に食べられた時に1匹残らず駆逐してやるという誓いそのままに巨人に街を潰させます
仲間たちの幸せのため、本気で世界を滅ぼしにかかるエレン…
もっと他に道がなかったのかどうしても考えてしまうエピソードでした
最後に
他に見て欲しいところは以下の部分です
- ジャンの理想の未来の妄想
- ジャンを呼びに来た妖怪じみたハンジ
- 「私は?」と問うも無視されるアニ
- アルミンとコニーの必死な演技
- ダズとサムエルの言葉に良心がうずくアルミンとコニー
- フロックを投げ飛ばすキヨミ
- マガトとシャーディスの会話
- エレンの顔を見て恐怖するマーレ兵
- エレンの計画を聞いて驚くフロックとヒストリエの様子
- エレンとジークのコイバナ
- 超大型巨人に踏みつぶされて行くレベリオの街
本気で世界を滅ぼすつもりのエレン…
アルミンらがどうやってエレンを止めるのか、次回がとても楽しみです
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