「進撃の巨人」33巻のレビューです
仲間たちを失いながらミカサたちはエレンの元に向かいます
これまでのあらすじ
わだかまりを乗り越え手を組んだ調査兵団とマーレの戦士の残党たちですが、フロック率いるイェーガー派がその行く手を阻みます
彼らに島を出るための船とエレンに追いつくための飛行艇、そしてそれを整備するアズマビトの技術者たちを抑えられていました
ミカサらは同胞たちを手にかけて無事島を出れますがマガトは残り、ミカサらを助けにきたシャーディスとともに残りの船を自らの命と引き換えに爆破します
しかし、既にエレン率いる壁の巨人たちはアニたちの故郷にたどりついていました
33巻の展開
エレンははじめてマーレを訪れた時からその地を自分が破壊しつくすことを知っていました
その時暴力を受けていた子供を助けるのですが、その子を今壁の巨人が踏みつぶしエレンはひたすら進んで行きます
アルミンとアニは互いに心を通じ合わせる様子を見せますが、アルミンは飛行艇でエレンの元に向かうことにし、アニはそれに乗らずガビらとともに船でヒィズル国に行くことにしました
飛行艇の整備中に壁の巨人たちが現れましたが、ハンジがアルミンを第15代調査兵団長に任命した後、命と引き換えに飛行艇が飛び立つ時間を稼ぎます
飛行艇の中でアルミンらはエレンに道に連れ込まれ、自分を止めたければ自分の息の根を止めるよう宣戦布告されました
そしてついにアルミンらはエレンに追いつきます…
壁の外に求めたもの
幼い頃のエレンは壁に囲まれた街で退屈していました
そんな彼にアルミンは外の世界について描かれた本を教え、炎の水、氷の大地、砂の雪原の夢を見せます
しかし壁の外には普通の人類の社会があり、エレンは初めてマーレに来た時に助けた、そしていずれ自分が殺すことになる少年を相手にそのことにがっかりしたと話しました
そして現在、エレンはマーレを壁の巨人たちで踏み荒らし、誰も居ない荒野を見下ろして自由を感じます
その姿は幼い時の彼の姿で、思わずアルミンに声をかけるとそこには道を通じ大人の、そして服に銃撃された時の血がついたシャツを着たアルミンがおりエレンを不思議そうに見ました
我に返ったアルミンはアニにエレンと未知の世界を旅するという約束のことを話します
アルミンはアニに壁の外は夢見た世界は違ったと言いつつも、まだ知らない壁の向こう側があるはずだと信じたいと言いました
壁の外を見て絶望し破壊することにしたエレン
壁の外を見て絶望しつつも希望を捨てないアルミン
はたして2人がまた笑いながら話せる日は来るのでしょうか…?
やることはただ一つ
ようやく飛行艇が飛び立ちエレンの元に向かえるようになったアルミンたち
しかし手にかけた同胞たち、自分たちのために散って行ったハンジなどのことがありみなボロボロです
ジャンやコニーがライナーとアニの苦しみに理解を示した時、ライナーはエレンは自分を止めて欲しいから自分たちから凶刃の力を奪わないのではないかと言い出しました
その時、アルミンらはエレンに道に連れ込まれます
エレンは子供の姿でユミルの横に立ち、彼女と同じ暗い目で互いに自由のため衝突することになるので戦え、自分を止めたいのなら息の根を止めてみろと語り去るのでした
エレンのあの目はユミルと同じ奴隷の、自由がない者の目でしょう
はたしてどこまでがエレンの意志なのかが気になります
エレンは自分が人類を虐殺する未来に囚われていましたが、もしかしたらそれはユミルの仕掛けだったのかもしれません
だとすると別の未来もあるのではないかと期待します
再び明日が来るのなら
世界中が壁の巨人に踏み荒らされている時、エレンはスラトア要塞に現れました
司令官は爆弾を積んだ飛行船を発進させ、地鳴らしの災害は自分たち大人が問題のすべてを悪魔の島に吐き捨ててきた結果で、エレンは与えた憎しみを返しにきたと放送します
さらにもし未来があるなら二度と同じ過ちは犯さないと誓う、みんなも憎しみの世界との決別、互いに思いやる世界の幕開け、私達の怪物との別れを誓うようにと言いました
それを聞いたライナーの母親は自分が息子を思いやらなかったことを思い涙します
はたして司令官はその誓いを守ることができるのでしょうか?
エレンが消えたらまた元の憎しみ合う世界に戻るのではないでしょうか?
喉元過ぎれば熱さを忘れるとならないことを祈りたいものです
最後に
他に見て欲しいところは以下の部分です
- 涙ながらに詫びるエレン
- 克明に描かれる少年の死
- アルミンとアニの甘酸っぱさ
- アニの気持ちを察したミカサ
- フロックの最期の言葉
- ハンジの最後の戦い
- 調査兵団たちとの再会
- 一緒に罪を背負うと叫ぶミカサ
- 手を尽くさなかったことを後悔するキヨミ
- 絶望した人々が見守る中で変身したライナー
- ライナーの生存を知り涙する母親
- サウナでととのう男性たち
次回最終巻!
どんな結末になるのか待ち遠しくてなりません
できればみんなが幸せになりますように…
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