前回までのあらすじ
森長と連絡が取れない中、犬飼の裏切ったという言葉が気になったタツヒコは契約店に行くと全ての店でバーストネオなど知らないと言われてしまいます。挙句の果てにケツモチに頼るとしずかに伸されてしまいます…タツヒコは「馬頭の手の平の上で踊ってただけだったのかよ?こんなことでなくなるのかよ…バーストネオ」と屈みこみます…
ホタルが抱える闇
犬飼がゲスの顔を覗かせ馬頭と喋っています。真虎の犬だというタツヒコを「恩人ヅラで偉そうーに!」と容赦ありません。絶望しているタツヒコに吉川は「守ってくれる人がおらんとなんもできひん」「もうこの世界から足洗え!オマエには向いてへん」と断言します
ホタルの家に帰ったタツヒコは、「オマエもオレを裏切るの?」と泣き崩れます。タツヒコはネットで辰巳殺害のニュースを見つけます。自分の尊敬していた真虎が悪人だったと知り、もう真虎みたいになりたいって思えねーんだとまた泣きます
しかしタツヒコは改心し、裏切ったのにもきっと理由がある、いつか笑顔で酒が飲みてーんだと笑います。ホタルはお父さんや馬頭さんと笑って飲めるのかな?と泣き崩れます。ホタルも何か抱え込んでいるようです
吉川は馬頭に尊の殺した犯人が知りたいと言いますが、馬頭は吉川に興味がわかないと冷徹です
カエデがAVを上がって北海道に帰って来ます。笑顔で迎えるアオイでしたが、カエデは犬飼にトランクを投げつけ、タツヒコを、命の恩人を裏切ったんだぞと啖呵を切ります。タツヒコが真虎と犬飼をハメたことが嘘だと分かってるんだろ?と迫ります。金より大事なモンを見失うなよなと諭します
馬頭は屋上で辰巳との過去を回想します
犬飼はタツヒコに土下座します。森長はケーサツに捕まっているともいいます。ホタルから全てを聞いたタツヒコは、犬飼に優しく接します
ホタルは父の部屋で探し物をしているところを見つかり、何とかごまかします。父は生活安全課課長の葉月なのです!ホタルは回想を挟み、桜井という刑事にキャンディーボックスの謎がとけるまでもう少し頑張ってくれと言われます
ウォッチマンはケツモチ代行店!
犬飼はウォッチマンというスカウト会社は3人(馬頭・セルゲイ・犬飼)しかいないと言います。セルゲイは元警察官で今は馬頭のボディガード、馬頭はグループの経営者で、実質働いているのは犬飼だけとも言います。しかしウォッチマンは契約店も紹介料もすすきの一番、そのからくりは、契約店の紹介料という名目で警察に顧問料を支払っているのです!
警察は顧問料を直接受け取れないのでウォッチマンが代行する…つまりケツモチ代行店だと言うのです。犬飼は馬頭を止めて欲しいと頼みます
タツヒコは桜井と会います。桜井は辰巳の死の真相を追いかけて8年と言います。ホタルを助けたいタツヒコに、桜井はじゃあ動けよ、その時感じたことに全力で動かないで他に何が生きるっつーことなんだ?と説きます
内部調査をしている桜井達、葉月警視がキャンディーボックスの中心人物でほぼ間違いないだろうと見ます。桜井は馬頭が全ての絵を描いたと説きます。ホタルは桜井の元に現れ、何も見つからなかったと言います
森長は保釈金(実質自腹で)で外に出れ、タツヒコ・森長・犬飼・ハカセの4人に戻ります!タツヒコはある作戦を提案します。バカ騒ぎしてやろーぜ!と息巻きます
キャラメル・キャンディー・グミの本当の意味
回想では、馬頭が以前自室で触れた場所に順番に数字を書いていった異様な光景を桜井が発見しています。馬頭と会った桜井は、馬頭にあの部屋で辰巳を殺したことを整理していたんだろ?と問います
199640まで書き続けた馬頭は辰巳の死を忘れようと必死でした。葉月は馬頭に接触し、旅行代理店・飲食店など様々な会社を作り馬頭グループとしてまとめたと言います。キャラメル(100万)、キャンディー(10万)、グミ(1万)の暗号で偽装領収書を作り続け、葉月は捜査費用という名目で偽装領収書を経費請求し、裏金口座にプールしていたのです
全てを見抜いた桜井は馬頭を問いただします。ホタルも馬頭の本当の顔を知り、「ずっと悪いことしてきたんだね」と言います。証拠がないという馬頭に、ホタルが泣いて訴えると、馬頭はオレを殺してくれと言います。そこに「オレの大事なニャンニャン泣かすなよ!」とタツヒコが現れるところでこの巻は終わります
まとめ
目の前のものが消え失せ、絶望するタツヒコですが、改心し、ホタルの心の闇を見抜きます。タツヒコを裏切った犬飼の心を改めさせたのはアオイの姉・カエデでした。犬飼は土下座しタツヒコに謝り、和解します
すすきの最大の勢力を誇るウォッチマンが実質3人しかいないというのは意外でした。ウォッチマンは契約店の紹介料という名目で警察に顧問料を支払っており、警察は顧問料を直接受け取れないのでウォッチマンが代行する…つまりケツモチ代行店というカラクリには驚きでした
桜井は辰巳の死の真相を突き止めるために様々な調査をし、馬頭と葉月と裏取引の実態に行きつきます。勝手知ったる父と馬頭の裏の顔を知ったホタルは泣き崩れます。このような狡猾な金のやり取りは新宿スワンお馴染みの光景ではありますが、実際行われていたとしたら戦慄してしまう内容です
一時は落ち込んでいたタツヒコも仲間が戻り、馬頭の前に現れます。「バカ騒ぎしてやろーぜ!」とは、どういった逆転打を目論んでいるのでしょうか?次巻にご期待下さい!!
おまけ
これから著者の和久井健の作品を紹介していきます。今回はabaddonです。UFCに参戦する格闘家・五味隆典の生き様を描くヤングマガジン創刊30周年記念作品です。和久井健は新宿スワンでもタフでカッコいい喧嘩シーンを多数描いていますが、こちらは新宿スワン執筆中に同時進行で描き上げた格闘漫画です。是非ご覧ください!
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