前回までのあらすじ
いよいよリョーマのシングルスデビューです。相手は深司、柿ノ木の九鬼を倒した実力です。リョーマはいきなり右手でのサーブを見せ、竜崎が南次郎の息子、奴らの度肝を抜いてやれと熱い視線を送ります
深司の奇策「スポット」攻め
リョーマは得意のツイストサーブを繰り出し、一気に40‐0まで進めます。しかし、この連続サーブに深司は対応、返して来ますが、何なくリターンして1-0とします。チェンジコートでベンチに戻った深司は1年はもっと苦労すべきだとぼやき、キックサーブを颯爽と決めます
リョーマは本職の左に持ち替え本領を発揮、橘は深司の性格上スロースターターなのは分かっていましたが、それでも完全にリョーマが押し、ジャンピングスマッシュも決め4-0にまでなってしまいます。ここで深司はある奇策に出ます
トップスピンとスライスという上下回転のショットを交互に何度も放つ事で筋肉が縮み上がる「スポット」というマヒ状態に陥れるのです。リョーマはその状態でも無理に打ちに行き、ラケットを手放すとポールに直撃しラケットが粉砕、顔面に砕けたラケットが当たり出血してしまいます
止血を試みますがまぶたの上を切り出血が続き、試合継続が困難になります。しかしリョーマは試合をすると聞かず、竜崎は応急処置をし、持って15分だとし、手塚は10分で決着を付けろと送り出します。リョーマは更に鋭いサーブを決め、こんな事で騒ぎ過ぎだと一蹴します
リョーマの父・越前南次郎
深司はリョーマの弱点・左を再度スポットで攻め、一気に4-3まで追い上げてしまいます。ここで時間が無いリョーマは弱点を2つ見つけたとまずラケットをラリー中持ち変える二刀流を見せ幻惑、更に体の正面に来る滑る打球でトップスピンで打てなくし、ついにはマッチポイントです
青学の優勝はお前が決めろ!と託されたリョーマ、最後はスマッシュを逆回転で決め、10分以内で試合を制し、青学は地区大会を優勝します。結局橘は手塚と試合する事はなく終わり、その実力は未知のまま、お互い都大会に進みます。そして青学に強い1年がいると噂になります
青学は河村の家が寿司屋なのでそこで皆で美味しく寿司を食べ、神奈川地区大会では立海大付属が圧勝、先述の切原に加え、真田に柳と強者が揃い、月間プロテニスがチェックし、更に気になる人物がいると越前南次郎(デビュー以来37連勝で世界に衝撃を与えたった一年半で引退した選手)がリョーマの父では?と突き止めます
南次郎は寺で足で鐘を鳴らしており、そこにはテニスコートもあり井上は手合わせ出来る事になり気張りますが、南次郎は後ろを一本でも抜かせたら何でも質問に答えてやると自信気です。事実軸足の左足を基点に同じところにしか返球させず、更にハンデだとリョーマ同様片目を塞ぎます
それでも余裕のプレイで、しまいには両目を瞑っても圧勝してしまう物凄い強さを見せます!南次郎はリョーマは自分の模倣(コピー)だからまだまだだ、やらなきゃならない事が一つ残っているとし、その事は明かしませんでした
寿司屋を一足先に後にした手塚が竜崎にリョーマと試合をさせて欲しいと志願したところでこの巻は終わります
特別読切「テニスの王子様」
柿ノ木坂テニスガーデンで大学生の竜崎奈々子は悪戦苦闘していると、リョーマが鋭い指摘をし、そのアドバイスの成果か奈々子は腕を上げます。リョーマが気に入らない佐々部は因縁をつけ、自身がインターハイに出た事もあると自慢げですが、リョーマは冷ややかです
セルフジャッジで1ゲームする事になりますが、リョーマは驚異のプレイを見せ、佐々部を圧倒、鋭いサーブやツイストサーブを使い分けますが、大人げない佐々部はボレーを解禁し、リーチ・身長さを活かして追い上げて来ます
そこに徳川プロが現れ、リョーマは今年に入ってJr.の大会を6連続優勝の天才少年だと明かします。事実佐々部のこのプレイにリョーマは逆にトップロブスピンで対応、しかしセルフジャッジのためライン際を佐々部はアウトと言い張り、2-2になってしまいます
ライン際を狙えなくなったリョーマの顔面に返球する佐々部、血を流しながらリョーマはまだまだだねと余裕で、逆に佐々部の20万するグラサンを破壊するお返しをし、かつてバスケ部だったものの卑怯なプレイをされた事が許せず、その事が彼の根底にあったのです
リョーマは全て佐々部の足首を狙う狡猾なプレイをし、最終的には得意の左に持ち変える余裕すら見せ圧勝、奈々子は佐々部に自ら練習量を増やすよう促し、リョーマの強さが際立った中この読切は終わります
まとめ
2-1で迎えたシングルス2でリョーマは驚異のプレイを見せつけます。ツイストサーブやジャンピングスマッシュ等で圧倒し、一時4-0にしますが、ここで深司がスポット攻めという奇策に出て、リョーマは目を負傷してしまいます
出血の関係でプレイ時間に制限がある中、リョーマは逆に弱点を2つ見つけたと異次元のプレイを見せ、結果手塚の出るまでもなく青学が地区大会を優勝します。神奈川では立海大付属が圧勝、切原に加え、真田・柳とまだ見ぬ強豪が控えています
月刊プロテニスの井上は伝説のプレイヤー・越前南次郎がリョーマの父と突き止め、取材に向かいますが、手合わせする事になり、南次郎はプレイで圧倒し、リョーマはまだやらなければならない事があると意味深な発言をします…リョーマも父からしたら発展途上という事なのでしょうか?
今巻には特別読切が載っています。テニスの王子様本編の一年前にジャンプに掲載された作品で、当初はリョーマは敵役として設定していましたが、この読切から主人公として出し、好評を得て本編のような設定となったようです。作者の変遷も辿れる貴重な読切掲載でした
手塚は竜崎にリョーマと試合させて欲しいと志願します…何か意図があるようですが、その真意とは如何に?6巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
テニスの王子様はアニメ化もされています。ジャンプ作品の宿命か、アニメが原作を追い越してしまう事態になりますが、得意のオリジナルストーリーも織り込み、全178話まで続いた人気アニメです
コメント