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前回までのあらすじ
最早ボロボロに見える海堂ですが、なんと乾はデータ取りが終わったと前を向きます。ここから乾のデータテニスが冴え、実は海堂決死のプレーで乾にデータを取らせていた事が判明します…
馬鹿正直・不器用ながら善戦した乾・海堂ペア
乾は3ゲームを捨てデータを収集、完璧に対応し、海堂にも的確に指示、跡部はいいコンビをぶつけてくるじゃねーかと呟きます。じりじり追い上げ3－5とすると、鳳得意のスカッドサーブすら巧みな配置で封じてしまいます。厳しいコースに打てなくなった鳳は甘いコースに何とかサーブを入れます
ところがここで今度は海堂が躍動し、ブーメランスネイクで返します。すると何と宍戸が追いつき辛うじて返球、乾がストレートを打ちたいところに鳳が戻って来た為、ギリギリでスマッシュのコースを変え加点します。しかし乾は今のは外れていたと素直に自己申告する不器用ながら誠実さを見せます
結局試合は3－6で敗れましたが、竜崎は馬鹿正直者同士良い試合を見せて貰ったと前を向きます。海堂はブーメランスネイクを会得しましたが、まだ乾に借りは返していないとし、次戦もダブルスとして出場が見込まれます
榊は宍戸・鳳に的確な指導をし、宍戸に満足の行く試合が出来なかったなら次の試合で満足してみろと前を向かせます。乾は自身のデータテニスの反省をしながら、宍戸達が次の試合に備えクールダウンを怠らない姿勢を評価します
シングルス3の河村は3年なので負けたら引退の中、まだ負けられないと何と片手で重い旗を掲げてしまいます。聖ルドルフの柳沢と裕太が応援に現れますが、対戦相手の氷帝・樺地の方が馬鹿力だと言うのです
河村・樺地のパワー対決
河村はラケットを持つと「バーニング！」と人が変わりますが、樺地は動じません。河村のバーニングと同等以上の返球を繰り出す樺地は、更に球威を上げ、河村が押され始めますが、河村は不動峰・石田の得意技・波動球を繰り出し、樺地はラケットを弾き返されてしまいます
手首への負担が気になる中、河村は両手で波動球を放つ事で負担を軽減しており、不二は乾がデータを磨いていた時河村はパワーを磨いていたのだなと悟ります。亜久津とリョーマのプレイに勇気を貰った河村はアイツらに負けないテニスをしなくちゃと気張ります
河村は2－0としますが、柳沢は樺地のあの目が気になると都大会5位決定戦の事を思い出します…相手の技を完コピ出来る樺地はついに波動球もマスター、パワー勝負も負けず、更にロブ等も柔軟で2－1とします。力だけでなく非常に理にかなったテニスをする樺地は同点まで追い上げます
河村はこのままでは負けると感じ、手首への負担が大きいものの威力が上がる片手の波動球に切り替えます！当然完コピ出来る樺地も同様に返球して来ますが、ここから片手波動球の応酬となり、河村は手首への負担等気にするものかと気張ります
不二の消えるサーブ
河村は高校に入ったら家業の寿司屋を手伝う約束をしており、テニスからは卒業するつもりの為、今に賭ける想いも強いのです。結局樺地・河村両者の腕が逝き、両者試合続行不可能・シングルス3はノーゲームとなります。河村は自身の消耗も覚悟の上でこの樺地の完コピの習性を利用したのです
不二は河村の健闘を讃え、血まみれの河村のラケットを使って良いかな？と話します。竜崎は河村と樺地を病院に連れて行くとし、ベンチコーチの代わりをリョーマに託します。竜崎は不二にたまには思いっきり戦ってみなと声を掛けます
シングルス2は不二VSジローですが、不二は珍しくアンダーサーブを見せ、消える魔球となり加点します！ジローは目が覚めこのサーブに対応しようとしますが、キレの良いカットサーブは相手手元で急変動しまるで消えたように見えるのです
サーブで圧倒し1－0とすると、サーブ権が代わりジローがサーブ＆ボレーを放ち、不二は相手の足元に返す作戦ですが、たまたまジローはラケットに当てて加点します。ところが次のラリーでも同様に足元への打球を好返球して来て、不二はジローが狙って返していると理解したところでこの巻は終わります
まとめ
ゴールデンペア以外に頼れるダブルスプレイヤーがいなかった青学でしたが、今回の桃城・菊丸ペアと乾・海堂ペアは実績を残し、今後に期待が持てます。特に乾・海堂ペアは乾のデータテニスと海堂のブーメランスネイクの相性は抜群で、疲労と前半の劣勢さえなければ勝っていたかもしれません
このようにテニスの王子様はドラマチックに試合を展開させる為に頻繁にチームのポジションを変更し、それは相手校にも言える為、パターン化せず、毎回飽きさせない白熱の展開となり面白いのです。一見単調になりがちなテニスをここまで派手に、ドラマチックに描ける許斐剛先生のマジックでしょう
パワー対決となった河村VS樺地戦は中学でテニスを辞める河村の強い想いがプレーに現れ、更に相手技を完コピしてくる樺地と熱戦を繰り広げます。最終的には手首の負担が激しい片手の波動球の応酬となり、両者力尽きノーゲームとなります。このドローが後程試合展開に劇的に影響して来ますので覚えておきましょう
シングルス3は不二の出番です。竜崎に煽られいきなりフルスロットルの不二は消えるサーブで一気に1ゲーム制します。サーブ権が代わり、ジローの好サーブを相手足元に狡猾に返す不二でしたが、何とジローはたまたまに見せかけ意図的にそれを拾って返球・加点しているのです！底が知れない男達の熱い戦いは続きます…17巻ではどんなお話が待っているでしょうか？
おまけ
テニスの王子様は公式ファンブックが何冊か出ています。作品の理解をより深められる内容となっていますので、併せてチェックしてみて下さい
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