前回までのあらすじ
邪教徒狩りを進めるうちに、療養院にいたセルピコの母が火あぶりにあおうとしています。セルピコは動揺しますが、ファルネーゼに火をくべるよう言われてしまいます。セルピコはファルネーゼと運命共同体なのです
あれから3年が経ち、二人は黒い剣士を追う旅を続けています…
キャスカとの関係性に限界を感じたガッツは…!?
ガッツは雪の中キャスカを庇いながら怨霊を倒していきます。想像を絶する困難の中、あのガッツが甲斐甲斐しくキャスカの面倒を見ているのです。束の間の休息も、夢魔に襲われ、悪夢を見せられる一同、最早休まる暇はありません
悪霊を退治していると、陰に隠れていたキャスカが飛び出してしまい、咄嗟にガッツはキャスカの首を絞めてしまいます。この一件からキャスカはガッツに怯え、無理やり引き連れて先を進むことになります
ガッツはキャスカを守りながら闘うことに疲弊し、死なない戦には慣れているが死ねないという重圧に飲み込まれます。ついにガッツはキャスカを見失います!キャスカは盗賊団に犯されそうになります。蝕の再現を感じたキャスカは無意識に盗賊団を殺してしまいます
ガッツはキャスカを発見し、剣を払いのけ欲望のままに犯そうとしてしまいます。心の奥底から来る衝動を抑えられませんでした
するとパックがイシドロとセルピコ、ファルネーゼを発見します。ファルネーゼは旅の一行に加えて欲しいと願い出ます。ガッツに導いて欲しいと請うファルネーゼは自ら髪を切り、誠意を見せます。キャスカとの現在の関係性に限界を感じていたガッツは、他者を受け入れようと改心します
新生鷹の団
ミッドランド南方ルミアスではミュールがクシャーンと対峙しています。クシャーンはミッドランド軍の捕虜を戦場に立たせ、後ろから弓を射るという卑怯な戦法で攻めてきます。すると一矢で5本の矢を放つ者が現れ、新たな軍団も現れます!
その軍団はゾッドを始め、小集団でも圧倒する破壊力を持っています!遂にグリフィスも現れます!ミッドランド抵抗軍の鷹の団なのです!ミュールは少女から思念のようなものを感じ、間一髪弓を避けます。そのまま思念を感じたグリフィスは一気にクシャーンの大将の首を獲ってしまいます
戦は終わり、何処かの平和な村の夕げの情景を垣間見たミュールに先程の思念の少女・ソーニャが話しかけてきます。案内されるミュールはロスクからクシャーンから帰順した兵の説明を受けます。三度戦場で矢面に立たせ、生き残った者は懐柔するというのです
ロスクは遊歴を続ける最強の騎士、生ける伝説の彼が何故ここに…とミュールは不思議がります。ソーニャに案内され先を進むミュール、戦魔兵の元を通り、喰われるかと思いきやそこをグルンベルト(火炎の大男)が助けます。更に先程の5本矢の男・アーヴァインの一矢でミュールも助かります
得体の知れない人外の兵団、世界に名を轟かせた英雄達、ミュールはゾッドを見つけ、その先にはグリフィスがいます。グリフィスは戦場で死んだ御霊と話をしているのです!グリフィスは戦死者の肉親や恋人にその魂を見せています
一通り儀式を終え、ソーニャはグリフィスに話しかけます。ミュールは立場上グリフィスより上のはずですが、心の奥底から湧き上がってくる不思議な感情を抑えられず、剣を託します。ミュールはこれから起こる戦は神話と呼ばれる領域だと自戒します
集団として動き始めたガッツ達
ガッツ・キャスカ・パック・イシドロ・ファルネーゼ・セルピコの集団で怨霊の相手をしています。戦闘後のひと時では、セルピコは料理が上手く、ファルネーゼはキャスカの子守、イシドロはガッツの剣を習っています
自分の無力さを痛感するファルネーゼは、キャスカの子守をすることで自分の存在意義を見つけます。ウサギを見つけたファルネーゼは捕まえようとしますが逃げられ、その隙にキャスカを見失います。さ迷い、木の洞穴に蹲り眠ってしまったファルネーゼは一同に発見されます。キャスカはいつの間にかガッツ達の元に帰っていたのです
無力なファルネーゼはセルピコに世話を掛けますねと本音を漏らします。セルピコはお戻りになりませんかと問いますが、ファルネーゼは頑なです
ヴリタニス港に向かう一同、今そこは諸国連合軍の鎮守府となっており、法王庁教圏の国々から続々と軍隊が集まり、クシャーン相手に大戦が始まろうとしています。羊飼いはこの道の先に獣鬼・トロールが出ると忠告したところでこの巻は終わります
まとめ
眠れぬ夜を過ごしながら、キャスカの面倒も見るという非常に困難な状況にあったガッツ、孤軍奮闘しますが、ある一件から関係が悪化し、途方に暮れてしまいます。そこにファルネーゼ達が現れ、同行させてくれないかと言うのです!
以前のガッツなら絶対に拒絶していたでしょうが、状況が状況だけに、ガッツは時の流れに身を任せ、新たなパーティーが組まれます。個性豊かな面々、特にファルネーゼは危うい場面を多々作りますが、キャスカの面倒を見るという重要な役割を担い、本人の成長と共に、このパーティーで重要な存在となっていきます
鷹の団の黄金時代から、蝕を経て、使徒狩りで孤軍奮闘していたガッツが、キャスカを連れエルフヘルムへ向かう旅でパーティーを加え、何かファンタジー的な冒険ものの体をなしてきました。それに拍車をかけるのが、グリフィス率いる新生鷹の団です
ロスクやグルンベルト、アーヴァイン、そしてゾッドと、人外の匂いのする有名な騎士達が脇を固める新生鷹の団、グリフィスはその長として、御霊に話掛けたりと最早人間を超越するような存在です。グリフィスの夢を実現させたいという想いは強く、それに呼応するように仲間(人外含む)が集まって行きます
鷹の団時代もそうでしたが、グリフィスには人を惹きつける何かがあるようです。新生鷹の団では一部人外の者も含まれますが、生まれ変わったグリフィスは野望実現のために更に前へ進みます。ミッドランドとクシャーンの大戦を前に、グリフィスがどんな闘いをしていくのかが肝となりそうです
新たなキャラクターも出てきたり、ガッツがパーティーを組んだりと、また新たなフェーズに突入したベルセルク。ガッツ達の行く手に立ち塞がる次なる刺客は?グリフィスの野望は?続巻もコミックスで読みましょう!!
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