前回までのあらすじ
バードは今日飛び入りの日で、演奏者が自薦でステージに上がって代わって演奏する事が出来ます。演奏を聴いて自身の上達とジャズの良さを感じた大は 、早速ステージに上がります。そこに以前大の演奏を怒鳴り散らした佐藤が来て、大がド肝を抜くからどうしても聴いて欲しいのだと懇願します…
凄まじいバンドのグルーブに、あの佐藤も「ギャフン」…
佐藤は1曲だけなと席に座ります。大は無意識なのに吹ける音と自分が「つながる」ところまで行ければと、「チェロキー」を選曲、ソロで高校生とは思えない攻めの姿勢を見せますが、段々一人で吹いているように感じ、由井から「きけ」と指摘され、大は演者の音にも集中、バンドとして成り立って来ます
大に引っ張られ、バンドは未知の領域へ、佐藤も流石に驚きを隠せません。バンドメンバーは各々大の演奏に感化され、凄まじいグルーブを生みます。演奏後大は佐藤にジャズプレイヤーになるべく仙台を離れると告げ、最後にどうしても聴いて欲しかったと言い、佐藤は「ギャフン」と言って去ります
由井との帰り道、大はまだまだやれる、「ずっとずっと行ける」と感じたと話し、由井は正直な感想として、まだまだだが最高だと言います
大は三輪に気を使い、一人練習に精を出し、翌朝彩花が高熱を出してインフルエンザと分かります。病院の帰り道喫茶店のガラス越しに三輪と鉢合わせ、受験シーズンにうつしたらマズいと「がんばれ」(三輪には上手く伝わりませんでした…)と伝えます
彩花は自身のふがいなさに涙し、大も雅之も彩花のお母さんだと言い、大は屁でもねえっちゃと涙ぐみます。大は雅之の元を訪れ、東京進出の話をし、問題の彩花について雅之は考えがあると言います。雅之は彩花に事情を話し、意識を変えようとします
東京進出を決意
大は家族会議を開き、改めて東京進出の件を切り出し、実際どの程度の実力なのか?という事で、父のスーパーで家族の前でサックスを吹く事になります。父と雅之は驚愕し、嬉しそうにしている中、彩花は兄がもう帰って来ない事を悟り涙します
大は卒業式の翌日から仙台を発とうと考え、由井とのレッスン終了後泰三から受験に落ちたと連絡が入ります。いつもつるんでいる連中と打ち上げをして(玉田は合格)、泰三は一人落ち込む素振りも見せず盛り上げ役をします
由井は最後のレッスンは行わず、大を飲みに誘い、自身もサックスプレイヤーとして努力した過去があり、結局芽が出なかった事を話します。大の腕を酷評しますが、大は「(芽が)咲いている」のだと言うのです!由井は大のお蔭でまたジャズが好きになったと感謝を告げ、ずっとジャズを好きでいろと言います
打ち上げに合流した大でしたが、泰三は酔いつぶれており、浪人する事に自身も同じようなものだと前を向き、ゼッテエー負けねえと肩を貸します
ジャズバーで運命の出会い!?
大は東京に進学した玉田の家に居候しています。夢のキャンパスライフだと意気込んでいた玉田ですが、この現実にがっかりしています。大は今日も物件を探しますが、なかなか良いところは見つからず、公園で吹こうとすると苦情が来たりと散々です
都会で自由に吹ける場所を思案した結果、永代橋を見つけますが、先日三輪と別れのキスが出来なかった事を思い出し一旦帰ります。玉田は新歓コンパの料理の残り物を大のために貰って来てくれます。大は再度外出し、黒木先生に自身のサインを色紙に描いて渡した事を思い出しながら、練習のベストポイントとなる橋の下を見つけます
雀荘で負けてご機嫌斜めの玉田ですが、大から家賃代わりに2万円貰い、機嫌が良くなります。大は良い練習ポイントだと感じ、翌日リードも買い財布は空、早速バイト先を探しに奔走します。寿司屋の面接に行きジリ貧の生活ながら、東京のリアルを感じます
バイトは無事受かり、練習をしていると、そこを縄張りとしているヤンキー達に絡まれ、演奏で何とかご機嫌は取ったものの、別の場所を探し、埠頭に目星を付けます。屋台船からリクエストされ、「処女航海」を演奏すると、お金を投げられ、初めてのギャラだと喜びます
大は寿司屋の後工事現場の肉体労働もこなし、夢のためとはいえ過酷な環境です。深夜そのまま練習をしようとすると、サックスのネジが一本抜けており、サックスのメンテナンスを怠っていた事を悔いります。結局1週間楽器屋に預けなければならず、お金もそれだけ掛かるのです
東京一件目のジャズバーに入ろうと決意した大は、TAKE TWOというお店に入ります。店主の女性は演奏は今日はないが、レコードなら掛けられるというので、リクエストすると、物凄い所有量で、大はジャズを信じている人なのだと感じます
今日の天気(雨)で選曲したという女性は、大がその事に気づいた点に驚きます。生演奏が聴きたければここへ行けとメモを渡され、ニ五一という店に行くと、そこで左手一本で上を見上げてピアノを演奏している男に大が衝撃を覚えたところでこの巻は終わります
まとめ
大は初ライブの雪辱の機会をずっと伺っており、特に怒声を浴びせられた佐藤に自身の成長をどうしても観て欲しかったのです。バンド演奏も由井の指摘から音を聴いて演奏する事を学んだ大は、凄まじいグルーブを生み、あの佐藤すら「ギャフン」と言って帰る程のものでした
由井の厳しい指導もあり、大は飛躍的に上達しますが、大事なのは技術ではなく、芽が咲いているかどうかだと由井は話します。自身も夢見たジャズプレイヤーという狭き道、由井は大が「咲いている」と感じており、期待しているのです
念願の東京進出も、玉田宅に居候という形で、展望もないまま、まずは練習場所とバイトを探し、大の東京生活が始まります。非常に困難な状況ですがそれでも前を向く大は眩しくもあります
ひょんな事からジャズバーを梯子し、そこで大は左手一本で上を見上げピアノを演奏している男を見つけます!この人物がキーパーソンとして今後BLUE GIANTに登場して来ますのでお楽しみに!大の今後は、5巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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