前回までのあらすじ
去り際両親もハンナ自身も過去にこだわり続けていた事に気づき、ハンナは一人前を向きます。ハンナはモーレン5のライブに行き、過去のいざこざは水に流し、いずれまた一緒に演奏する時が来るかもしれないと話します。たった2日でウッドベースの整備も終え、例のお守りにも感謝と別れを告げ、ハンナが前へ進みます…
解散を賭けたノースシージャズフェスへ…
ブルーノも珍しく飛び入りの店でステージに上がり、ウッドにそれを見せたかったようです。ブルーノは明らかに腕の劣るテナー、トランペットにワザとソロを続けさせ、恥をかかせるどころか極限からそれを超えるものを引き出させるまで腕を上げています
更に場を圧倒するソロも披露、様々な面で上達した姿を見せます。コペンハーゲンでのライブも盛況、大へのサインの列が途絶えません。ブルーノはノースシージャズフェスのステージがどこなのか気になって仕方ないようです。大はその後一人散歩に出て悩みます
大からヨーロッパ1になれると声を掛けて折角集めたメンバー・バンドなのに、大は解散しようと考えています…ジャズは新しい音を探す音楽だからです。ウッドからノースシージャズフェスで2番目の規模のメガステージに抜擢されたと連絡が入ります
これはそこらのロックフェスに負けない規模のフェスで、ヨーロッパ・世界中のジャズファンが集まって来るのです!大はこの一番の喜び・挑戦に、解散という真逆の選択肢がちらつき迷っています。例によって散歩をしていると、他メンバーが追いかけて来ます
歩きながら、大は正直に解散を考えていると話します。当然ブルーノは反発しますが、ラファエルが仲裁し、話を聞くと、要因として大が一人抜きん出てしまった事、他を圧倒してしまっている事があるようです。大は今の成功も嬉しいし、バンドメンバーも好きだが、何より自分のプレーが好きなのだと話します
変な話ですが、ノースシージャズフェスで勝つ・「ヨーロッパ1」になるような演奏が出来たら解散という事で決まります。アーネストはノースシージャズフェスで3番目に大きなステージと決まり、大達との違いに憤ります
大舞台でキャリアハイのACT!!
ロッテルダムでの練習は、喧嘩の日々です。ハッピーマンのラファエルすら腹を立てるくらいで、ハンナが仲裁します。いよいよブルーノと大は手を出し合います
フェスの首脳陣は会議で無名に近いNUMBER FIVEのメガステージ抜擢に懐疑的な動きもあります。特にスポンサーは一見寄せ集めで人種すら異なるNUMBER FIVEを危惧しており、ウッドは詳細な書面を用意すると言います
ドイツに住む大の練習を真剣に聴いていた例の少年が、両親にどうしてもノースシージャズフェスに行きたいとせがみます。以前大を居候させていたクリスも現場に向かいます。あのハンナの両親ですらフェスに向かうのです。更に以前大が50ドル貸したアルフレッドが金を返しに来ます!
スポンサー連中は相変わらず大達に懐疑的です。ボリスも招待され、例の少年も席に着きます。ロックっぽい威勢の良い若者達が声を張り上げる中、大達のステージが始まります!4人の連動もばっちり噛み合い、大は入り口からフルスロットルで飛ばします
大の高熱量の・圧巻のソロをブルーノが引き継ぎ、キャリア1の繋ぎからハンナへ、そしてラファエルへ…各々最高到達点を超えるソロでバトンを繋ぎ、大は今ではこんなに各々が考えている事が分かるのかと涙します。次曲ではブルーノの繊細なソロから展開、ラファエル→ハンナと繋ぎ、皆現在最高の演奏をしていると自覚します
解散を賭ける程の大の渾身のソロは圧倒的で、大の全てを捧げた決意表明です。メンバーもそれを受け取り、観客にもそれが届き、ボリスも感動のあまり君達に出逢えて良かったと感じます。終演後スポンサーから失礼な事を言われ、大は怒り声を荒げます
ジャズを演奏するのに国とか人種とか性別なんか関係ないだろと撤回を求める大、スポンサーを怒らせてしまいますが、大は言いたい事を言い切りました。去り際大の下に例の少年が現れ、ハグし、大は信じられないと喜びます
ラストライブ、そして旅立ち…
久しぶりにガブのバンでオスロに移動するNUMBER FIVE、最後は行った事のない場所でライブをしようという腹積もりです。ガブは4人の完璧な演奏に、こんな上り調子のまま解散するのかと驚きます。翌日大は旅行をしたいという事で、バンは北極圏に向かいます
フィヨルドを見つけ、モーシェーンの宿で、ラファエルは132回もライブをしたのだと話し、大に大の抜けた3人でNUMBER FIVEを続けて良いかと切り出し、大は同意します(ブルーノとハンナは同じ部屋で過ごしています)
大はアーネストにNUMBER FIVEから抜ける事を告げ、アーネストなら自身の代わりになれると話し、アーネストは考えておくと答えます。5人でこんな素晴らしい景色の、こんなに遠くまで来たのだと感慨に耽る大、ラストライブでの心のこもった最高のメンバー紹介で、BLUE GIANT SUPREMEは終わります
まとめ
ヨーロッパで権威のある大型ジャズフェスの2番目のステージのヘッドライナーに抜擢されたNUMBER FIVE、ヨーロッパ中のジャズファンが見守る中、解散を賭けた大は自身のキャリアで過去一番の、最高の演奏を披露します
大舞台でそれが出来るというのは、大がそこまでの高みまで来た証拠ですし、プレイしながら各メンバーの事をここまで理解出来るというのは、4人の絆がこれ以上ないくらい深まり、通じ合った証拠です。最早思い残す事はないと、大はNUMBER FIVEを抜け、次のステップへ進みます
ここまで有名になれば、NUMBER FIVEで更なる高みを…という考えも出来なくはないでしょう。ただ、ジャズは非常に流動的な部分もあり、大は自身を更に高めるためにも茨の道を進もうとしています。それくらい一人抜きん出てしまったのです
日本の仙台で始まった大の物語も、ヨーロッパで花が咲き、更に先があるのです!今後の大の活躍に期待しましょう
終わりに
如何だったでしょうか?日本を飛び出し、裸一貫サックス一本で動き出した大が、ソウルメイトと共に駆け抜けたヨーロッパ編、大規模ジャズフェスで過去一番の最高のACTをし、大はNUMBER FIVEから離れ、次の旅路に向かいます。次シリーズはBLUE GIANT EXPLORERです!ご覧頂き有難うございました
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