「BLUE GIANT SUPREME」7巻のジャズと宮本大の成長物語~家族感のあるホルストジャズフェス大成功!急転直下の大・一時帰国中に、ウッドが刺客・アーネストを寄越し、揺れる残されたNUMBER FIVEの面々~

前回までのあらすじ

は全力で演奏するので見に来て下さいとサムに挨拶に行きます!当日スタッフ達は自分達でここまで漕ぎつけた事を誇り、円陣を組みます。リハーサルを終えたサムが念押しで再度自分たちのライブを観に来て欲しいと告げます…

フェス初日

フェス当日、若干客の入りに寂しさは感じますが、ブルーノ達は冷静に受け入れます。開演直前レネは挨拶をし、いよいよNUMBER FIVEのライブが始まります!達の熱い演奏は確実に観客に届き、素晴らしい熱演に猛烈な反応が返って来て、次の若手バンドも刺激を受けます

高校生トリオは緊張の面持ちの中、達の激励も受け、ステージに上がります。自分達が下手くそだと自覚しながら、精一杯気張り、堂々としたソロを披露します。達に刺激を受けた、下手なりに精一杯の演奏は胸に響くものがあり、観客も感動します

サムはこの光景を見て、達に今夜のボクのショーのアンコールで一緒に演らないか?と持ち掛けます。アーサー・ウッドというイベンターはこの美しい光景を見て、今まで数々の揉め事(大物ミュージシャンからの我儘に振り回されて来た事)を思い出しながら、自分は間違っていなかったとこの小さなフェスで一人感慨に耽ります

は今までのベストACTだと感じ、そんな日にサムに誘われた事を光栄に感じます。サムはベースプレイヤーで、いつもより熱を帯びたプレイを見せます。達もたとえゲストでも、勝負の時だと本気モードです。客も400~500人と今までで一番のステージで、アンコールが始まります

フェス大成功も、大・急遽帰国へ…

NUMBER FIVEメンバー全員楽器を持ってステージに上がり、サムのバンドとセッションします。サムは「インビテーション」を選曲、サムの包み込むようなベースには絶大の信頼を感じ思い切って演奏出来ます。ブルーノも渾身のソロを…というところでしたが、同様サムの見事なベースに支えられてしまいます

ハンナは自らの殻を破るような演奏を見せ、釣られたは再度ソロを披露、大きな熱狂の渦が沸き起こります。運営の首脳陣3人は一日目の奇跡的なステージに感動し、祝杯を上げます

2日目のNUMBER FIVEのステージでは昨日以上の集客で大いに盛り上がります!この熱演にウッドは終演後に声を掛け(何とあの「ノースシー・ジャズフェス」の運営もしているのです)、今後のスケジュールを聞かれ、正直にがら空きだと答えます

フェスの常連客は後方でライブを堪能し、最後のサムのバンドとNUMBER FIVEのセッションも満喫します。終演後の打ち上げで、サムは運営含めた全員の功績を讃え、主催の3人を労います。サムに君らのバンドのキーはドラマーだと言い、バンド全体を上げたきゃ彼を強くしろと言われます

ウッドのお蔭で今後のスケジュールも埋まり、室内でのライブも観ておきたかったとわざわざ訪れてくれたウッドは感謝します。たまたま現在地がロッテルダムということで、ノースシージャズフェスの会場・「アオイアリーナ」も下見します

そこに泰三から大学に受かったとメールが来て、喜んでいると、彩花からが倒れたと連絡が来ます。唐突な話でしたが、深刻さを感じたメンバーはに日本に帰国するよう促し、は一時帰国する事になります

大の代役・アーネストの野心…

を空港まで見送り、今後のスケジュールもこなさなければならず、移動するNUMBER FIVEのメンバーですが、の代わりにウッドは代役のテナーを用意したと言います。ベルギーのアントウェルベンでのライブでその代役の男(アーネスト)が颯爽と現れます

アーネストは自信たっぷりで、あのの代役として3人とのプレイを楽しみにして来たと豪語、実際非常に上手いのです!とはタイプが違いますが、ラファエルは今まで演ったどのサックスマンよりずっと飛び抜けて上手く、華があると感じます

アーネストは自信に満ち溢れており、逆にこのきっかけでNUMBER FIVEの面々がボクと組みたがるかもねと言い張ります。アーネスト不在の間にあわよくば昇り龍のNUMBER FIVEに加わってしまおうという野心を抱いているようです

ウッドアーネストを寄越した意図として、程の実力があるプレイヤーに同じく実力のあるアーネストをぶつけ、NUMBER FIVEを更に切磋琢磨させ、いずれノースシージャズフェスのミドル級のステージに若いバンドを立たせたいという野望があるようです

リエージュでの熱演後、ニューヨークのtinysというジャズクラブから出演依頼のオファーが来ますが、NUMBER FIVEあってのものと譲らないラファエルは、アーネストとの4人でという打診に、体よく断ります

流石のアーネストもこの扱いに頭にきて、俄然の顔が見たくなったと怒るところでこの巻は終わります

まとめ

規模も小さい初回のフェスですが、運営の熱意にも感化されたNUMBER FIVEは、両日トップバッターという重責を圧巻のACTで乗り切り、ホルストジャズフェスは大成功に終わります!手作り感のある、所謂有名ミュージシャンを集めた大規模フェスとは趣が異なりますが、こういった新しいフェスの良さが詰まった素敵なイベントとなったのです

サムのバンドのゲストとしてアンコールに登場したNUMBER FIVEは、特にサムの包み込むような、支えられるベースに見事にハマり、彼の偉大さを感じ、今までで一番のACTが出来たと喜びます。終演後のサムが関係者一同を集めた打ち上げは大規模フェスにはない素晴らしい家族感がありました

ここから更に加速していきたいNUMBER FIVEでしたが、が倒れたという事で、は日本に急遽一時帰国となります。ウッドはこの事態に敢えてアーネストというサックスマンを寄越し、NUMBER FIVE不在を感じさせない、いやむしろそれ以上の演奏を見せられ揺れる事になります

何で上手く行っているバンドにこんな仕打ちをするのか?とウッドに疑念を抱いた方も多かったでしょうが、不在のNUMBER FIVEに凄腕のアーネストをぶつける事で、更なる相乗効果を生ませようと目論んでいるのです…音楽業界の恐ろしさすら感じます

アーネストは本物の凄腕サックスマンで、その腕は観客の反応からも一目瞭然ですが、NUMBER FIVEの面々はそれを認めた上で、やはりのプレイが忘れられないのです…このライバル対決、実際顔を合わせる展開は来るのでしょうか?8巻ではどんなお話が待っているのでしょうか?

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