「BLUE GIANT SUPREME」9巻のジャズと宮本大の成長物語~NUMBER FIVEの初音源、好調でロックフェス出演という追い風!因縁のアーネストとジャズ枠で勝負へ~

前回までのあらすじ

最早NUMBER FIVEモーレン5を食っており、客の反応も凄まじく、終演後サイン攻めにあい、ガブがざまあみろと映り込みます…

レコーディング

NUMBER FIVEにレコーディングのオファーが届き、初めての事では喜びます。凄腕エンジニアのノアの下、2日間のレコーディングを行います。基本ミュージシャン任せですが、ノアが1曲につき3テイクまで等の決め事をし、限られた時間で収録していきます

ノアはその凄まじい音圧に驚きます!特にのテナーの音量は凄まじく、自身の音を控えるより周りがもっと上げるべきだとは強気です。様々なタイプのミュージシャンのレコーディングを取り仕切って来たノアは明らかにNUMBER FIVEが異なる光を放つ原石なのだと気づきます

ノアは限られた時間で如何にNUMBER FIVEの良さを引き出すか苦心します。自身をチームの一員と認めてくれた事にノアは感激し、より良い作品として残したいと考えます。ノアはまずレコードを作り、それをデジタルに再録する方法を提案します

ノアはかつて恩師から授かったFantasticでUnbelievableな音を録るために全てを捧げるのがレコーディングだという言葉から、ここまで進めた作業を白紙に戻し、1曲目から録り直そうと提案します!つまりもう終わりの時間は決まっているため、1曲目からラストまで通しで1テイク・1発でアルバムの全てを録音するのです

NUMBER FIVEのレコーディングはライブの全て、スポーツなら一試合丸々を収録するというスタイルが良いというこの提案に、は乗り、一発録り(曲間のキューはノアが指示)という事に決まります。4人は熱量のこもった最高の演奏をし、ノアも狙い通りとガッツポーズします

リベンジ公演

NUMBER FIVEの1stアルバム「FIRST」が発売、ストリーミングは10万回に達し、フィジカル(CD売上)も伸びているという事で、ウッドは同じく売り出し中のアーネスト共々新しいジャズとして大々的に宣伝していく旨ハインドルと相談します。更に伸びている事から、二人はこの二組を同じフェスに(しかもジャズフェスではなく他のフェスに)出してみては?と思案します

NUMBER FIVEのツアーはいよいよ最終局面、ドイツ・ベルリンに帰って来ました。は無理矢理ブルーノの家に押し掛け、以前借りた100ユーロを返すと言うと、ブルーノはもう少し預けておくと受け取りません。ハインドルがフェス出演に向けて動いてくれている事を持ち出し、この上向きの状況には感謝します

ブルーノNUMBER FIVEが初めてライブをした店で、リベンジさせて貰えないか持ち掛け、ツアーを経て各々のスキルも上がり、特には失敗したという汚名を残してはならないプレイヤーなのだと熱弁し、オーナーも了承、リベンジ公演が決まります

カルテットを組んで初めて演ったステージにNUMBER FIVEが帰って来ます!満員の中、スピード感と独創性溢れるソロを紡いでいき、ブルーノ→ハンナ→ラファエル→大のバトンは加速し、超高速をドラムが支え、完璧なタイミングで次のフレーズへという前人未踏の境地には達します

Dai Miyamoto NUMBER FIVEに改名

ボリスもオーナーも満足し、ガブからアーネスト共々ロックフェスへの出演が決まったと報告され、は今がタイミングかな?とバンド名をDai Miyamoto NUMBER FIVEにしたいと提案します!ハインドルからに日本のレコード会社の人物が会いに来たと連絡が入ります

それは21ミュージックの五十貝だったのです!五十貝は日本でもNUMBER FIVEのCDを売り出したいと考えており、の名前を付けて大々的にプッシュしたいと言うと、はバンド名についてはDai Miyamotoと頭に付く事にはなったが、このアルバムはNUMBER FIVEとしてのアルバムなのでと首を縦に振りません

以外の3人はカフェで待ち合わせし、が自分達の中で一人手に負えないくらい上に突き抜けてしまった事を話します。は世界一に向けて邁進しており、メンバーも更なるスキルアップをしないと付いて行けないと話します

結局五十貝は自費でわざわざ渡欧したものの、から良い返事は貰えず、のSo-Blueでの伝説のライブや評判の良いCD等過去の事と新しい音を探して更に上を目指している姿に感化され、諦めきれません

フェスはイギリス・ノーザンプトンが会場で、動員数10万人という規模の、1日目4時から40分という枠で、アーネストはそのすぐ後の枠という形です。アーネストは謂わばホーム状態、アウェイの達はまっすぐで真剣なジャズで行こうと確認します

はリーダーとしてメンバー達にギャラの工面を担って来ました。ツアーもセールスも好調という事で何とか工面出来ますが、は相変わらず金がないとぼやきます。ロックフェス・ホームのアーネストとの対比という事でメンバーは今のやり方で大丈夫か心配しますが、は「デカイプレー」を目指すとブレません

ガブにギャラの6000ユーロを払いますが、ガブはリーダーが1000ユーロも持っていなくて節約に節約を重ねている場合ではない、ギャラのためにではなく、世界一のプレイヤーになるんだろと発破を掛け、今回で契約を終えると決まります

アーネストは待ちわびたフェス会場に着き、その破格の規模に驚きます!ロック界の重鎮達から軽く見られる中、アーネストがド肝を抜いてやるとリハーサルを気張る場面でこの巻は終わります

まとめ

バンド活動で肝となってくるものの一つは間違いなく音源作りです。今回限られた時間の中最高の音源を残すために奮闘する場面が描かれますが、メンバーの頑張り+エンジニアとの共闘の大事さが光りました

最高の音源が出来、昇り龍のNUMBER FIVEは評価も高まり、アーネスト共々ジャズ界の新生として売り出されようとしています。今回謂わばアウェーの有名ロックフェスへの出演という事で、果たしてどんな結末が待っているのか興味深いです

特にロックフェスと銘打っている場合、他ジャンルのアーティストは色眼鏡で見られます。ヒップホップやアイドル枠があると緩急が付いて良いとは言われますが、今回はメインアクトにジャズバンドが二組続くのです!

様々な思惑が交錯する中、因縁のアーネストとの謂わば勝負の場、バンド名の冠まで付け、一人抜きん出てしまったは何を思うのでしょうか?10巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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