前回までのあらすじ
谷垣は姉畑がヒグマに興味を示していた事を話し、杉元は刺青ごと食われちまうと慌て、姉畑がウコチャヌプコロする前に捕まえるとアシリパと共に森で探します…
目的を果たした姉畑、腹上死!
釧路ではアシリパと杉元が3日以内に姉畑を連れて戻れなかった場合は谷垣を尾形に託す事にしますが、尾形はどこか信用なりません。姉畑は相変わらず奇行を繰り返しています。アシリパはカムイと人間が結婚する民話は沢山あるが、基本的にカムイと人間はウコチャヌプコロしてはいけないと説きます
いよいよ最終日、姉畑はヒグマの糞を使い匂いでおびき寄せようとしています。杉元達はリュウを発見します!リュウは健気に二瓶の銃を追いかけこんなところまで来ていたのです。アシリパはリュウが二瓶の銃を持っている姉畑への近道になると喜びます
尾形は痺れを切らし、結果が出る前に谷垣を連れ出してしまいます。リュウが例のヒグマの糞を見つけ、アシリパ達は近くに姉畑がいると悟ります。姉畑はついにヒグマを見つけ、懸命に近づきます。アシリパが矢を放とうとすると、ヤチマナコ(谷地眼)にハマってしまいます
姉畑は執拗にヒグマにしがみつき離れません。杉元が危険な中、アシリパは何とか蛇を投げヒグマが動揺し、そこで姉畑は念願のウコチャヌプコロをキメます!谷垣達はアイヌに見つかりますが、この異様な光景を見て最早犯人は誰だったか一目瞭然です
姉畑は勃ったまま逝き、杉元は単身ヒグマに向かいますが、先程アシリパが射誤った矢を巧みにヒグマに刺しており、杉元はヤチマナコに飛び込み、ヒグマは毒で力尽きます。腹上死した姉畑の考えに皆困惑する中、ヒグマを解体し、姉畑の刺青人皮も手に入れます
谷垣の誤解も解け、カムイホプニレ(神の出発)という儀式をし、盛大に祝い酒盛りします。蛇を触った事で手の匂いを気にするアシリパに、谷垣は真の目的・フチの事を伝えます。夢占いを信じるフチに一度顔を見せれば安心するのでは?と説く杉元でしたが、アシリパは否定し、知るべき事を知って自分の未来の為に前に進むと気丈です
神回・ラッコ鍋!
出発前にヒグマの肉で作ったカムイオハウを食べていけと言われますが、流石に姉畑のした事を考えると食べられず(笑)先に進みます。釧路でインカラマツ達と合流し、谷垣はそのあまりの仲の良さに結婚しろとからかわれます。海岸で何と海亀漁をする事になります
白石の活躍で海亀(クンネ・エチンケ)を獲れ、アイヌ独特の儀式を行います。オハウにして美味しく頂きます。アシリパは貪欲で、今度はマンボウまで獲ります。谷垣とインカラマツは老人からラッコを貰い、必ず二人で食べなさいと言われ、インカラマツは頬を赤らめます
バッタの大群が現れ、狂暴なため、番屋に避難しますが、そこで漢達でラッコ鍋を作ると、各々が色っぽく見え、ラッコの煮える匂いは欲情を刺激しているのです。白石・杉元・谷垣・尾形・キロランケとその匂いに欲情していきます…
次第に感情が抑えられなくなった漢達は裸になり、相撲を取り始めます!肌を合わせ汗をかき、いつしかこの酔いも冷め、漢達は別れます(このことは内密にという事に決まります)
アシリパはインカラマツと二人になるべく船を浮かべ、洋上で父の事を探りますが、のっぺら坊はアシリパの父(ウイルク)ではなく、キロランケが殺したと言うのです!インカラマツはウイルクとは放浪時に毎日過ごした仲だと言い、今でいうアシリパと杉元くらいの年の差もあり、忘れちゃったかもしれませんと言います
一人寝ていた谷垣にインカラマツが言い寄り、二人は結ばれます(チカパシは初めて性交を見て怯えます)。浜辺でアシリパは唐突にキロランケにウイルクを殺したのか問うたので、インカラマツは証拠・馬券の指紋がウイルク殺害の現場の物と一致したと言います
尾形はインカラマツが鶴見中尉と内通している事を知っており、鶴見中尉なら指紋の偽装も出来るとインカラマツに銃を向けます。お互い疑心暗鬼になりますが、それこそ鶴見中尉の狙い、混乱する中、のっぺら坊が本当は誰なのか?土方が仕組んだ事なのでは?と勘繰ります
結論として、杉元はのっぺら坊に会いに行く事に変わりはなく、その間キロランケとインカラマツが道中殺されたら残った方を自動的に殺すという事で一同は網走監獄へ向かいます
一方土方達は夏太郎から刺青人皮を渡されますが、第7師団に襲われ、夏太郎は泳がされていた事が分かります。家永は夏太郎を解体しようとして牛山に見つかります
盲目の盗賊団
網走監獄ではのっぺら坊は毎日のように房を移動させられており、看守の新人(宇佐美)は第7師団の内通者と見抜いた典獄・犬童は門倉に処刑を命じます。巧みに囚人達に襲わせますが、宇佐美は手練れで返り討ちにしてしまいます。門倉は犬童に嘘の報告をします
土方・新八は釧路新聞社の石川啄木を訪ね、活きの良い遊軍記者を探していると持ち掛けます
塘路湖でペカンペ=「水の上にあるもの」という意味の菱の実を採り、近くのコタンでその話をすると、盲目の盗賊団がおり、親玉は刺青入りだという話で杉元は来た…!と喜びます。白石には心当たりがあり、全道一の産出量だった硫黄鉱山で失明した囚人が刺青を彫られた=都丹庵士だと言います
杉元一行は屈斜路湖へ向かいます。アシリパは罠でシマフクロウを捕えます。しかし逃げられそうになり、杉元は射止めますが、目を撃っており、アシリパは迷信を口にします。谷垣もチタタプ処女を捧げ(笑)、皆アシリパに餌付けされるように食べさせられます
例の盲目の盗賊団がコタンを襲ってくる可能性もあり、逆に先手を打つかと思案します。杉元は按摩さんにマッサージされ、漢達は露天風呂に入ると、夜が明けたら盗賊の隠れ家に乗り込むと相談します。按摩さんは夜ゲタの音に気をつけろとアシリパに忠告します
その音は舌の音で、音の反響でものを見るのです。露天風呂に盗賊団が現れ、灯りも撃ち壊されてしまいます。相手は盲目の盗賊団、真っ暗で目が見えないのにフリチンでどうやって戦う?と杉元達が困惑したところでこの巻は終わります
まとめ
完全にイッちゃっている姉畑は結局彼にしたら最高の最期を腹上死という形で迎えます。これで疑いが晴れた谷垣、倒したヒグマでご馳走を作りますが、流石に姉畑の事が脳裏を過り、誰も食べられませんでした(笑)
今巻では特にアニメ版で神回として有名なラッコ鍋のくだりがあります。ラッコの煮える匂いは欲情を刺激し、獲った老人は男女で食べなさいと忠告していたのですが、漢達が鍋を囲む事で、ガタイの良い荒々しい漢達の禁断の(笑)相撲という形で幕を閉じます
今巻は更にサービスカットとして、露天風呂でも漢達の逞しい裸姿が拝めます。誰向けのサービスなのかは謎ですが(笑)、一部マニア大歓喜の一コマといったところでしょうか?一行は旅を続け、盲目の盗賊団・都丹庵士を狙いますが、逆に暗闇の中裸という大ピンチに陥ります
完全に都丹庵士達に有利な展開ですが、これまで様々な苦難を打開してきた杉元達だけに、この大ピンチをどう凌ぐのか注目ですね!13巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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