前回までのあらすじ
何百年生きていて鮮やかに記憶しているのは一番忘れたい縁壱の顔、何もかも捨てて鬼になったのに、縁壱の領域には辿り着けず、何の為に生まれて来たのだ、教えてくれ縁壱…と黒死牟の亡骸からがらくたの笛が姿を現します…
鬼舞辻の圧倒的強さ
悲鳴嶼は玄弥と時透のお蔭で倒せたと涙し、時透は兄と邂逅し、無駄死になんて言わないでと請い、兄は無一郎に死なないで欲しかったんだと泣き抱きしめます。同時に玄弥も兄弟だからつらい思いをたくさんした兄ちゃんは幸せになって欲しいと言い逝きます
炭治郎は千寿郎からの手紙で十三ノ型があるはずのヒノカミ神楽を十二までしか知らないと嘆きつつ、みんなの為にも鬼舞辻を倒すと向かいます。輝利哉は珠世が持たないと感じ、鬼舞辻が復活すると読み、隊士たちに待機命令を出しますが、鬼舞辻がついに現れ全員殺します
頸だけになった珠世に’’鬼を人間に戻す薬’’とやらも結局効きはしなかったと言い、顔を潰してしまいます。愈史郎は激怒しますが、鬼舞辻は次々と隊士を殺し体力も回復されてしまいます。輝利哉が自身を責める中、かなたとくいなに叱咤され、改めて的確な指示を隊士に送ります
柱は集結するよう指示され、伊黒と甘露寺はまだ鳴女の血鬼術に手間取っています。ついに義勇と炭治郎は鬼舞辻に行き着き、炭治郎は憎悪を爆発させますが、義勇に宥められます。鬼舞辻は私に殺されることは大災に遭ったのと同じだと思えと無情なことを言うので、炭治郎は腹の底まで厭悪が渦を巻いたのは初めてだと感じます
無限城崩壊!
炭治郎は指令通り柱の到着を待ちながら何とか鬼舞辻を太陽の下へ引きずり出すと決意します。鬼舞辻の腕が刃物のような切れ味で伸縮し、しかも速い為、炭治郎は感覚だけで何とか避け、間合いに入りますが、斬撃で右目を斬られ、義勇に助けられ、斬り込まなくていいと時間稼ぎをします
しかし鬼舞辻には読まれており、しかも伊黒と甘露寺も鳴女に殺られてしまいます。片目を潰された炭治郎は得意の’’匂い嗅ぎ’’で対応しようとしますが、攻撃が速すぎて嗅げず、ここまで…というところで何と甘露寺が復活し「陸ノ型 猫足恋風」を放ちますが鬼舞辻は無傷です
伊黒も復活し、愈史郎が鳴女を操っているのです!珠世亡き後、愈史郎の怒りは尋常ではありません。愈史郎は巧みに鳴女を使い柱や鬼狩りが死んだと思わせた裏で味方を集結させ総力戦で一気に叩く腹積もりです。ところが鬼舞辻の殆ど外れていた支配を強い力で絡め取り愈史郎の細胞まで吸収し始めます
義勇の「肆ノ型 打ち潮」と伊黒の「壱ノ型 委蛇斬り」を同時に放ち鬼舞辻を追い込みますが、先に鳴女を殺しにかかり、城が崩壊する中何としても鬼舞辻と隊士を外へ出さなければなりません。甘露寺があわや…というところで炭治郎は刀を投げ鬼舞辻の頭部に命中、ついに無限城は崩壊します
走馬灯で過る縁壱との邂逅
何とか鬼舞辻を地上へ排出することに成功しますが、場所はよりによって市街地です。夜明けまであと一時間半もあります。鬼舞辻はやれるものならやってみろ!と柱たちを同時に相手します。柱たちは一斉に必殺技を放ちますが、斬れているものの瞬時に再生され効いていません
隊士たちは手分けして柱を守り、次々殺られていきます。炭治郎は斬られた眼から鬼舞辻の血が大量に送り込まれ死んだかに見えます。禰豆子は輝利哉邸から飛び出し、産屋敷から好きにさせなさいと言われ輝利哉はそのまま放ちます
柱の窮地に悲鳴嶼が現れ、その隙に実弥が一刀両断しますが即再生され、実弥は油と火を放ち鬼舞辻を火塗れにします。村田は炭治郎を助け、同期の義勇が村田を覚えていたことに涙します
炭治郎は走馬灯から縁壱と邂逅します。縁壱の出生の話になり、’’うた’’という女の子と出会い、十年後夫婦になり子も授かりますが、鬼に襲われ亡くなってしまいます。縁壱は鬼狩りとなり、柱に様々な呼吸を伝え柱は凄まじい勢いで強くなります
ついに鬼舞辻と出会った縁壱、際の際の攻防の中、鬼舞辻が心臓が七つ・脳が五つあることに気づきます。ここで十三ノ型は完成を見るのですが、鬼舞辻は爆砕し生き永らえ、縁壱の兄が鬼になったことを伝えられ絶望します
気落ちする縁壱のところに炭吉の妻が現れ慰め、炭治郎は縁壱の心が何百年も昔に亡くなっている、この人の心がほんの少しでも救われることを願うところでこの巻は終わります
まとめ
所謂ラスボスとなる鬼舞辻は圧倒的な強さを誇り、あの柱が手分けして同時に必殺技を放ったところで即座に再生してしまうのです!最早打つ手なしの状況ですが、僅かな望みを賭けて炭治郎たちは奮戦します
鳴女を愈史郎が操り、柱の必死の攻撃から鬼舞辻は先に鳴女を殺しにかかり、あの無限城が崩壊します!気づくとそこは市街地のど真ん中で、唯一の勝機はあと一時間半後の夜明け待ちとなりますが、その時間が途方もなく長いのです
右目を斬られていた炭治郎はそこから鬼舞辻の血を大量に送り込まれ、鬼化し醜い姿を露わにします。ここで走馬灯から縁壱との邂逅となり、前巻でも少し語られましたが、縁壱の過去が語られ、炭治郎としてはどうしてもまだ知らない日の呼吸の十三個めの型が気になります
鬼に翻弄され、人並みの幸せを掴み損ねた縁壱には同情の余地があります。炭吉から遺伝した先祖の記憶だから干渉できない中、炭治郎はこの縁壱の心が少しでも救われて欲しいと願うのです…22巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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