前回までのあらすじ
義勇は鬼に情けをかけるなと諭しますが、炭治郎は元は人間だった、鬼は虚しい・悲しい生き物だと足をどけるように言います。するとしのぶが飛んできて、鬼とは仲良くできないって言ってたくせに何なんでしょう?と笑われます…
鬼殺隊柱合裁判
しのぶは炭治郎が鬼である禰豆子を庇うので、優しい毒で殺してあげましょうと凄み、義勇は炭治郎を逃がします。激痛に耐えながら炭治郎が禰豆子を抱えて走ると、しのぶに似た女の子に襲われ、禰豆子は身体を小さくして刃を凌ぎます
揉み合っている義勇としのぶの下に鎹鴉が現れ、炭治郎と禰豆子を拘束せよと指令が入ります。炭治郎は隠に捕えられ、気づくとそこは鬼殺隊本部で、鬼殺隊柱合裁判が行われると言われ、柱が勢ぞろいしています
柱は鬼殺隊の中で最も位の高い九名の剣士の事で、炎柱・煉獄、音柱・宇随、恋柱・甘露寺、岩柱・悲鳴嶼、霞柱・時透、蛇柱・伊黒、水柱・義勇、蟲柱・しのぶ、風柱・不死川からなります。炭治郎達の処遇について意見し、炭治郎は禰豆子が人を喰った事がないと主張します
すると不死川が箱に刃を立て、血が滴って来て、炭治郎は柱だろうが許さない!と頭突きを見舞い、善良な鬼と悪い鬼の区別もつかないなら柱なんてやめてしまえ!と吠えます。お館様が現れると柱は一斉にしゃがみお辞儀し、忠誠を誓います
お館様は炭治郎達の事を認めて欲しいと言い、柱の意見が割れる中、鱗滝からの手紙を読ませ、そこにはもし禰豆子が人に襲い掛かった時は炭治郎・鱗滝・義勇が腹を切ってお詫びするとあります。更にお館様は炭治郎が唯一鬼舞辻と接触していると言い、柱は驚きます
納得のいかない不死川は自らの腕を斬り、箱に血をかけ、更に日陰に行き禰豆子を誘き出します。抑えられた炭治郎は振りほどき「禰豆子‼」と声を掛け、禰豆子は我慢しそっぽを向きます。お館様は二人が役に立てる事を証明する意味でも、十二鬼月を倒しておいでと声を掛けます
機能回復訓練
炭治郎は禰豆子と共に鬼舞辻を倒すと豪語しますが、まずは十二鬼月を倒す事、倒しているから柱は尊敬され優遇されるのだとお館様(産屋敷)は答えます。彼の声音・動作の律動は話す相手を心地良くさせ(=1/fゆらぎ)、カリスマ性のあるものが備わっている能力です
炭治郎はしのぶの屋敷に連れていかれ、柱合会議が始まります。去り際産屋敷は「珠世さんによろしく」と告げます。しのぶ邸にはカナヲがおり、柱が育てる隊士=継子のため優秀なのです。すると炭治郎は蝶屋敷に連れて行かれ、そこには喚く善逸と静かな伊之助がいます
全身怪我だらけの3人+禰豆子は回復のため休息し、だいぶ良くなって来ると、しのぶから機能回復訓練を提案されます。善逸はしのぶの美しさと、先に機能回復訓練に行った二人のげっそりした姿に困惑します。次の日恐る恐る善逸も参加し、説明を受けると善逸は逆上して二人を襲います!
女の子と遊んで天国にいたのに地獄にいたような顔してんじゃねえと言うのです…内容としては柔軟・薬湯ぶっかけ反射訓練・全身訓練の鬼ごっこなのですが、女の子と戯れられると善逸は異様な成果を発揮します(笑)
調子が良かったのもここまでで、誰も反射訓練・カナヲに勝てないのです。5日後も負け続け、ついには訓練場に現れたのは炭治郎のみです。結局負け続けて十日経ってしまいます。すると女の子達が全集中の呼吸を四六時中やっているか問うてきます
全集中・常中を会得!
全集中の呼吸を長くやろうとすると非常に苦しいのです…女の子達からコツを伝授され、夜も一人屋根の上で練習していると、しのぶが現れます。しのぶは炭治郎の心が綺麗だと言い、私の夢=鬼と仲良くする夢を託そうと言うのです
いつも怒っている匂いがすると炭治郎が問うと、しのぶは鬼に最愛の姉を惨殺されたと語り、他の柱も似たようなものだと言います。しのぶの想いも託され、炭治郎は更に練習に精を出します。女の子達の手助けもあり、十日後炭治郎は遂に大きな瓢箪も吹き破れるようになります!
全集中の呼吸を少しずつ自分のものにし、ついには鬼ごっこでカナヲを捕まえ、反射訓練でも勝つことが出来ます。完全に出遅れた善逸と伊之助、この全集中・常中は会得が困難な中、しのぶに焚きつけられ、大奮起した二人は九日で会得してしまいます
日輪刀が出来上がり、鋼塚と久しぶりの再会…と思っていたら、刀を折った事を恨んでおり、一時間以上追い回されます。鉄穴森は伊之助の二刀を用意しますが、折角綺麗な刀を伊之助は再びギザギザな刃にしてしまいます。善逸は今までの経緯を箱越しに禰豆子に伝えています
ある屋敷では十二鬼月の下弦のみ集められ、指令を出す女から鬼舞辻の声がします。下弦の伍の累が殺された事を怒っており(上弦の鬼六名と下弦の鬼六名で十二鬼月は構成されています)、鬼舞辻は己の血を分け与えた者の思考を読み取ることができます
通常なら禰豆子が来た時点で産屋敷の本拠地は鬼舞辻に知られていたはずですが、鬼舞辻は珠世に続いて禰豆子が自力で鬼舞辻の把握(呪い)を外しているということをまだ知らないのです。下弦の鬼はいらないと次々と殺され、最後の一人が気に入られ、鬼舞辻の血を分けて貰えます
鬼は悶えながら、炭治郎の姿を把握し、柱とこの子供を殺せばもっと血を戴ける、夢心地だと涙するところでこの巻は終わります
まとめ
鬼殺隊本部で、鬼殺隊柱合裁判が行われ、ついに九人の柱と、お館様(=産屋敷)の存在も明らかになります。鬼殺隊ながら鬼の妹を連れている炭治郎に非難が集中しますが、炭治郎が主張するように禰豆子は人を殺しておらず、その正当性が認められ、お咎めなしとなります
その後の柱合会議で何が話されたかは謎ですが、療養も兼ねた機能回復訓練で炭治郎達は奮起し、全集中・常中を会得します。これは四六時中全集中の呼吸を行うという困難なものですが、会得し三人は一段階上のステップに進みます
鬼殺隊側だけでなく、十二鬼月側の様相も一部露わになった今巻、上弦と下弦では鬼の両目か片目かに表示されるという違いがあり、強さも段違いのようです。下弦の鬼は鬼舞辻に一掃され、残った一人は鬼舞辻の血を注入されパワーアップします…7巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
おまけ
鬼滅の刃はアニメ化されています。今巻までの内容は「竈門炭治郎 立志編」として全二十六話編成となっています。ここから一大ブームが到来し、以後シリーズ化されています
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