前回までのあらすじ
飲んで10分近く黙って虚空を見つめていたというローラン、遠峰はこれを「神の雫」と見定めます。遠峰はある男に会い彼の掌を見てヴィニュロンの勲章だとし、あなたのワインだからこそ豊多香は「神の雫」に選んだと確信します。雫は「神の雫」が無事か機内で落ち着かず、CAにワインを出され遠峰が同乗してると気付きます
マキの出迎えに遠峰「神の雫」を見せ、2人の出迎えに同じく雫「神の雫」だとモノポールで大事に保管して貰います。藤枝は「ムートン」’82が初めて雫がちゃんと向き合って飲んだワインだと今の君のイメージを問いミレーの「晩鐘」からの鐘の音で絵が動き出しかつて遠峰が表現したその先を見ます
藤枝は君達兄弟の最後の戦いが始まるとし、遠峰もローランに万年筆と便箋を持ってこさせ二度とない一日が始まる…「神の雫」への最後の扉を開けるその時がーと朝日に父さん乾杯だとワインを掲げます…
雫の「神の雫」は「シャトー・シュヴァル・ブラン」’82
屋敷にオフィシエ見参、豊多香がこんな日本の言葉を教えてくれた…「一期一会」です。2人も現れ霧生が全ての記述を読み上げ最後の七枚目は雫の確信が強まったと自信げです。ロベールは「神の雫」の重さを知るがいいと巨人神崎豊多香と2人の息子の最後の戦いです
お互い先攻を望みウォンがコルク当てを提案、雫から表現となります。ボルドーでロベールは吉田に窓を開けさせ2人にも香りが届きます。礼拝堂の天井には沢山の物語が描かれ気付ける者は気付く、気付かない者にもまた別の価値をもたらしてくれるとついに口に含みます
孔雀や無花果、ユニコーンと列挙し仄香は「甘い罠」を乗り越えた、面白くなって来たとほくそ笑みます。セーラは意味を知り仄香と豊多香の関係を悟り2人が兄弟だと認知します。雫は球体から前世の光景を想起、星が降って来て紅葉に、ようやく会えましたねと「イリュージョン」としての完成形=「証」です
雫が選んだ豊多香の「神の雫」は「シャトー・シュヴァル・ブラン」’82で100%間違いないと強気です
遠峰の「神の雫」は「クロ・ド・ラ・ロッシュ」’02
オフィシエも納得し遠峰は自分の表現の前に私にも飲ませてくれと意外です。初めての事で気が済んだ遠峰は自身の「神の雫」を雫にサーヴさせ術中にハマっているとしか思えず飲んだ事がないもので混乱します。完璧なサーヴで遠峰が表現を始めます
真の球体というイメージは共通しており、子宮の中にいるとブルゴーニュワインに仄香は彼の「神の雫」を味わってると感慨深いです。なんという長い余韻だと「現」であるかのように物語を紡ぎ出し季節が巡るように滅びそして生まれると刹那の「夢幻」=美しき幻影だったと「クロ・ド・ラ・ロッシュ」’02は「生命のイリュージョン」です
ジャッキー・トルショーは’05に引退した幻の造り手で雫も飲み涙が溢れオフィシエはその意外性に触れ両名の表現は完了します。ロベールとオフィシエは2人に問い納得しセーラは仄香が抜け3対3もあり得ると危惧します。判定はブラック夫人=遠峰、ヴィスコンティ=雫で1-1、ウォンは選びきれず棄権とします
ギルバートは雫でワトキンスは遠峰で2-2イーブン、ロベールは結論の前に「十二使徒」と「神の雫」勝負の違いを語り実は今際の際に豊多香の答えを聞いていたのですがオフィシエの判定に託したのです。ロベールの出した結論は遠峰・雫を同等として敢えて落とす理由等どこにもないと二つの太陽は「兄弟」だとします
雫の旅は終わらない
この結論を聞き遠峰は脱力し椅子から転げ落ち息してないです!2人も現れローランが心臓も止まっている遠峰が膵臓ガンの末期で父と同じだと明かします。遠峰はガンの治療は味覚や臭覚も狂わせると敢えて放っておき食事も満足に採れずワインだけは飲み続けました
今朝激しく吐血し日程だけはズラせないと車椅子で無理して勝負に臨んだのです。雫にロベールは弟のお前に伝えたい事があったからだと諭し今までの邂逅から一度だって二人でゆっくりとワインを飲まないまま親父の所に行っちまってよ…兄さんと涙します
雫は~事業部を退職しモノポールで豊多香の至高のコレクション後継者の前途を祝して乾杯します。みやびは雫を外に誘い今後について雫は旅に出たい、一緒に行かないか?とここで初めてみやびの事を好きだと明かします。ずっと待ち望んでいたみやびは雫とキスします
原島・美島と現れクリスと引っ越し準備のみやびはコルクをキーホルダーにして貰い彼を見直します。雫をローランが訪ねお腹に遠峰の子がいる、仏でなら18歳から飲めると来年産むつもりです。遠峰からの手紙を見て雫は翻意しみやびに旅は一人で行こうと思うと告げみやびも倣い各々旅に出ます
雫が遠峰の「神の雫」と書かれた手紙を見て空港からどこかへ旅立つ様をワイングラス越しに誰かが観ている所でマリアージュ~神の雫最終章は終わります
まとめ
ついに最終巻、前作の「十二使徒」対決を経て今作の「神の雫」対決決着でしたが、各々異なるワインを選ぶもオフィシエの出した答えは両者引き分けでした。異母兄弟である2人を敢えて同等と見なし優劣を付けなかったものの、この結果を聞きついに遠峰は力尽きます
今まで多くの伏線あったのですが遠峰の破滅的な言動は実は豊多香と同じ末期の膵臓ガンで決着の日も気力のみで臨んでいたのです。ここで命尽きるとは正に遠峰らしいですが、雫は永遠のライバルとゆっくり二人でワインを飲む事もなかったと嘆きます
晴れて豊多香のコレクションの後継者となった雫ですが、~事業部を辞しまた旅に出る事にします。一時みやびも連れてでハッピーエンドの感がありましたが、翻意し一人旅とする所が雫らしくもあり、みやびが不憫でなりません…クリスが引っ越しの手伝いしているのが伏線となりますので覚えておきましょう
こうして「十二使徒」・「神の雫」対決を経て雫が新たに旅に出る所で完結を見るのですが、まだ続編として神の雫deuxieme(全2巻)がありますので続報は本レビューに譲りますが、驚愕の展開を見せますのでお見逃しなく!
おまけ
如何だったでしょうか?「十二使徒」対決を経て「神の雫」対決としての勝負に加え特に食とワインのマリアージュを主眼としグルメテイストとしても優秀なお腹の空く漫画として鮮やかに描かれた本作、2人の因縁にも終止符が打たれ雫の今後も気になる所です。また彼等のワイン談議が聞きたいですね!今までお付き合い頂き有難うございました
コメント