前回のあらすじ
甘く入った投球をいくら敬遠球とはいえ別所が一振りし、ホームランにしてしまいます！（阪神の敬遠球を打ち放った新庄選手の再現のようです）3－5となり、やはり別所と川上という2枚看板を要する笹崎の方が一枚上手なのか…と誰もが感じます…
安仁屋、川上攻略！！
塔子は川上がフォークを投げる時キャッチャーが若干前に出て構える癖を見抜きます。バッター側からは分からないので、コーチャーを使ってその癖を知らせることになります。不器用な平塚に代わり若菜が指示を出します
安仁屋は敢えてストレートを見送り、フォークを打つことが川上攻略なのだと落差のあるフォークに食らいつき、また長打コースを放ちます！しかし3塁コーチャーの平塚が周れと指示し、ランニングホームランを狙いますが、案の定挟まれてしまいます
しかし安仁屋は稚拙なランダウンで笹崎ナインを困惑させ、ホームインし、ランニングホームランにしてしまいます！安仁屋は完全に川上に打ち勝ちました。平塚は折角見抜いた癖を大声で話してしまい、笹崎側も原因を理解します
4－5という接戦になり、勝機も見えて来たニコガクですが、キャッチャーの御子柴が際どいファールボールに猛然と突っ込み、フェンスに激突、脳震盪を起こして担架で運ばれます。怪我人続出のニコガク、シフトを濱中→レフト、安仁屋→ピッチャー、赤星→キャッチャーで対応します
濱中への罵声が飛ぶ中、いつしかニコガクを応援する声も聞こえてきます。案の定打球がレフトに向かい、濱中のエラーで一挙ランニングホームランか？というところを中継で安仁屋が好返球し、ホームで刺しなんとか防ぎます
あの濱中もニコガク魂に突き動かされ…
ライバル意識剥き出しの安仁屋と川上ですが、今日は完全に安仁屋の勝ちです。打席では打たないよう指示されている川上は屈辱を感じます。レフトには捕らせられないため、ピッチングにも影響が出始め、打球もレフトに向かい、濱中の雑な守備で２・３塁のピンチで別所を迎えます
完全に敬遠策が上策の中、安仁屋は敢えて真っ向勝負を挑みます！球威の増した投球に別所も食らいつきますが、ピッチャーライナーで仕留め、今度は安仁屋に軍配が上がります
8回の裏、ニコガクはセーフティバントを狙う関川が自打球を脚に当て、脚を負傷します。それでも根性でバントを決め、快足でセーフになり塁に出ます。続くバッターは濱中、川藤は送りバントの指示を出します
何もかも中途半端・投げ出しがちな濱中ですが、チームメイトの活躍に心打たれ、奮起し、川上の速球をバントで当てます！打ち上げて当然アウトなのですが、濱中はヘッドスライディングし、観客に笑われながらもニコガクらしさを見せたと声を掛けられ、涙します
川上屈辱の敬遠
フォークはともかく、失投すれば必ず打てるという確信を持つ赤星は、追い込まれてから川上の失投のワンバウンドのボールをヒッティングします！しかし打球は関川に当たり（脚を負傷しているためいつものように反応出来ません）、関川はアウトになってしまいます
続くバッターは今日川上を唯一打ち崩している安仁屋、千葉はここで敬遠を指示します。川上は野球人生でも初めての敬遠に屈辱を感じます。過去モノローグで先輩の斎藤の想いと謝りに行った場面を思い出し、川上は複雑な心境です
続くバッターは新庄、ワンヒットでも赤星の脚ならホームイン可能です。バットスイングの速さに自信があるため球種を見極められる新庄はフォークにも安易に手を出しません。一旦タイムを取り、若菜の血のついたバットに持ち替え、想いを受け継ぎます
新庄の打球はセカンドを超えヒットとなり、３塁コーチャーに周っていた御子柴は気も逸りホームイン指示を出してしまいます。赤星が際どいタイミングでホームに突っ込むところでこの巻は終わります
まとめ
安仁屋は因縁の川上相手に投打で完全に勝利します。中学時代の屈辱をバネに、リベンジを果たす様は痛快です。人間このような屈辱をバネに努力を重ね、奮起する様は奮い立たせられるような気になりますね
ニコガクは完全に川上を打ち崩した訳ではなく、安仁屋以外はまともな打球を飛ばしていません。それでもこれだけ競った試合をしているというのは、ニコガクの泥臭さ・ガムシャラさが出ており非常に心打たれます
野戦病院と化したニコガクは、部員総動員で臨機に対応します。素人同然の濱中を出さざるを得ないくらいですから、非常事態ですが、それでもナインはガッツを見せます。濱中は普段から手を抜いて努力を怠っていましたが、先輩達の鬼気迫るプレイに感化されます
川上は甲子園での屈辱から立ち直り、迷惑を掛けた先輩にも謝り、高校球界屈指のピッチャーになりました。しかし、安仁屋の存在が冷静だった川上にも動揺を生ませ、投打に完全に負けた川上は屈辱の人生初敬遠まで経験します
エースピッチャーとしては、相手のエースで4番打者をピンチで敬遠するというのは、屈辱ものでしょう。まして打席でお返しを…という場面でも怪我を恐れてヒッティングするなと指示を出されているため、更に複雑な心境でしょう
8回裏、緊迫した場面が続きますが、ホームへのクロスプレイがどうなったのか…続巻のコミックスで答え合わせしましょう！！
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