前回までのあらすじ
盗賊団のような体をなしていた鷹の団にキャスカは一緒に連れて行ってと言います。ついて来るのも来ないも君の自由だというグリフィスに、もう戦い方は知っているだろう?と言われ、キャスカがでも…剣も毛布も…あなたがくれたんです…と思案します…
ガッツとキャスカの決死行
キャスカはグリフィスを崇拝していたと言います。戦場では常勝無敗の闘いぶりの一団を率いるのは平民出の若者という事実、しかしグリフィスは闇も同時に抱えていました。戦場で死んだ幼い子どもを見て悲しむグリフィス、その後色子をはべらす悪趣味で有名な資産家に取り入り、軍資金を得ていたのです
キャスカは勝ち続けることで軍資金も手に入るのでは?と言いますが、グリフィスは時間が掛かり過ぎるし、それだけ部下を失うことになると冷静です。指で血がにじむ程腕を傷つけながら、グリフィスは仲間の屍の上に立つことでしか夢を実現できないと凄みます
キャスカはグリフィスの隣にいたい、あの人の剣になりたいと言います。ガッツが現れ、お前が欲しいと言ったこと、あんな一言は誰にも言ったことがなかったのです。ガッツがどこの戦場でくたばろうが知ったことじゃないが、ガッツのために衝動的になるグリフィスに危険を感じるキャスカは、グリフィスの夢を道連れにすることは許さないと言います
追手もせまり、日暮れに穴から出ることにした二人、キャスカは相変わらず本調子には程遠く、ガッツが悪態をつきます。すると敵の集団に遭遇、アドンも現れます。ガッツとキャスカはお互いを頼もしい味方と背を任せ、大いに切り結んでいきます
青鯨超重装猛進撃滅騎士団副団長のサムスンは装甲の厚み3倍の重装備ですが、ガッツはその凄まじい鉄球の攻撃を全て受け止め、一刀の元倒してしまいます!ガッツはキャスカを守りながら、敵をなぎ倒し、隙を見て逃がします
キャスカは追手に追われながら、そのセンスで的確に敵を倒していきます。しかし多勢に無勢、ついに馬乗りにされます。諦めかけたかと思いきや、相手の目を刺し、まだ抵抗しようとすると、相手方に弓が飛んできます!ジュドー達が間に合ったのです
左手の甲を弓でやられたガッツですが、右手一つで死体の山を築きます。キャスカはジュドーにガッツを助けに向かわせます。100人程切り結び、ガッツは生きていました!医者に悪態をつきながら、まだまだ血気盛んなガッツ、キャスカの様子を見て勘のいいジュドーはキャスカを呼び出します
キャスカとガッツの危機の際、グリフィスは二人は鷹の団の要だと言い切ったと言います。ガッツに使ってやれとエルフの鱗片を渡され、ガッツの元へ行くキャスカ、傷が痛むのか涼んでいた方が気がまぎれると言います。エルフの傷薬を塗られながら、かがり火に一人一人の夢が宿っているようだと言うガッツ、グリフィスという大きな炎に火を投げ込むのだと言います
ガッツはこの闘いが終わったら鷹の団を去ろうとしています。グリフィスが様子を見に来て、二人の無事を喜びます
ドルドレイ攻略戦
ドルドレイ城塞では、ミッドランド2大騎士団の白虎騎士団が苦戦しています。チューダー最強の騎士団・猛将ボスコーン率いる紫犀騎士団です。軍議では全軍の4割近くを失っているということで、皆が怯える中、グリフィスは鷹の団のみで攻略して見せると意気込みます。5千の兵で城塞駐屯軍3万に対峙すると言うのです!
陛下は鷹の団にドルドレイ攻略を命じます。キャスカはガッツに以前話した好事家の資産家がチューダー帝国北方戦線総司令ゲノン総督なのだと言います。ゲノンはボスコーンにグリフィスを生きたまま連れて来いと言います
背水の陣を引く鷹の団、ガッツの傷も傷薬のお蔭で良くなっています。ゲノンはグリフィスとの一夜を忘れられないようです。ガッツはこの旗の下で剣を振るうのはこれが最後だと術懐します。鷹の団斬り込み隊長としてのケジメは付けると意気込むガッツ、先陣を切ります
受けて立つ紫犀騎士団ですが、大将首を狙われ、ガッツの圧に押されます。ゲノンはグリフィスが戦場で命を落とすのを恐れ、自ら戦場に出てしまいます。早々に退却を始める鷹の団、躊躇するボスコーンにグリフィスを生け捕りにするよう仕向けるゲノンです
大将を捕まえた者には報酬は思いのままという話に釣られ、城の連中が出払う中、別動隊のキャスカがドルドレイを襲います!三度アドンと相まみえるキャスカですが、もう以前のキャスカではありません
ガッツとボスコーンの一騎討ちが始まります!凄まじい応酬の中、ガッツはゾットと対峙した時程の絶望は感じていません
キャスカに押されるアドンはすんなり降参します。しかし姑息なアドンは隙を見てボーガンを発射、豪弓狙撃術秘奥義烈射迅雷破と言い、矢にはしびれ薬が塗ってあると言います。キャスカがこれ以上お前のお笑いに付き合っている暇はないと矢傷に手を掛けたところでこの巻は終わります
まとめ
キャスカの昔語りで明らかになったグリフィスの暗い影、確かに多くの仲間の犠牲を考えると好事家の話に乗り、軍資金を出して貰った方が得策と考えてのことでしょう。身を汚してまで一団のことを考えるグリフィスの覚悟に、キャスカは力になりたいと感じます
ガッツとキャスカは追手に追われながらなんとか血路を開きます。最早お笑い要因となった感のある(笑)アドンと対峙し、特にガッツは傷を負いながら100人斬りしてしまうのですから、凄まじい強さです。戦場で背を任せられる人間は早々いないと言いますが、ガッツとキャスカの相性は抜群でした
今回の一件からキャスカのガッツを見る目も変わってきます。女性らしさが出てきたキャスカの心境の変化といい、グリフィスの重用といい、ガッツには人の心を動かす何かがあるようです
ドルドレイ攻略を引き受けることになった鷹の団、難攻不落の要塞への突破口として見出したのは、グリフィスとゲノンの過去の関係からです。グリフィスは巧みにその件を出汁にしてゲノンを城から引きずり出します。ほぼもぬけの空となったドルドレイをキャスカの別動隊が襲います!グリフィスは背水の陣といい、今回も絶妙な采配で指揮を執り、勝利へ導くのでしょうか?
ガッツはこの闘いが終わったら鷹の団を去ろうと決めています。この決断が今後どう響いてくるのか…是非コミックスを読みましょう!!
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