前回までのあらすじ
父からガルマが死んだと聞かされ、イセリナは卒倒します…更にエッシェンバッハは暗殺されます
ジオン公王デギン・ソド・ザビは末子ガルマ・ザビ戦死の報を聞き、思わず手にしていた杖を取り落とします…
新型MS:グフ登場!!
デギンの元にギレン・ドズル・キシリアが謁見、国葬を行う旨進言し、デギンは払った犠牲があまりに大きかったと嘆きます。WBはマチルダの補給を受け、ブライトはガウにザビ家の一族が乗っていたという事に衝撃を覚えます。ブライトはマチルダに現況を問うと、ニュータイプについて語られ、WBのクルーの有能さを説かれます
デギンは何度もガルマからのビデオレターを見返し感傷に浸っています。キシリアに諭され、公王という立場から盛大に国葬を行います。キシリアはシャアについてドズルに問うと、何かと目を掛けてやったのに…除隊処分にしてやったと言われます。ザビ家の中でも涙するのはドズルのみです
ザンジバルのランバ・ラルはWBを捕捉、追跡態勢に移ります。ブライトは戦艦クラスで火力が違い過ぎる、雷雲に入ってやり過ごそうと弱気です。お互い雷に撃たれ、一瞬両軍共新型兵器か?と怯えますが、ラルは冷静です。発砲されたため、ブライトは一旦艦を地上に降ろし隠れ、ガンダムを出す手筈です
勇敢なラルの武人としての姿に惚れ直したハモンに見送られ、ラルは新型MS:グフに乗り、アコーズ・コズンと撃って出ます。タンク・キャノンが配備されていますが、上手くWBの手薄な後方を取られ、連邦側は慌てます。初めてグフを見たアムロは高機動ザク?と訝しります
反応してビームライフルを向けるとヒートロッドに持って行かれてしまいます!更にグフの攻撃は鋭く、ガンダムはビームサーベルを向けますがシールドで避けられ、「ザクとは違うのだよ…ザクとわああ‼」と強烈なパンチ・キックを食らいバランスを崩します
ハヤトの射撃で何とか逃げ延びたものの、ラルはコズンにクラッカーを投げさせ、鮮やかに退散してしまうのです。アムロは逃げられた…というより見逃してくれたのか?と呆然とします。WBに帰還すると、ギレンの演説が行われており、アジテーターとして優秀です
その演説をとあるバーで聞いている者がいます…シャアです。ギレンが「ガルマは何故死んだ?」と問うと、シャアは「坊やだからさ…」と呟きます。そこにキシリアの親衛隊が現れますが、シャアは今演説がいいところだから…と聞き入ります
ギレンの演説は最高潮に達し、檄に「ジーク・ジオン‼」と聴衆が答える中、ブライトは「ジオン・ダイクンを抹殺した男が…ザビ家の独裁を目論む者がなにを言うか!」と啖呵を切ります。アムロは状況を完全に把握出来ていません
シャアの暗躍
キシリアはジャブロー攻撃軍司令部のロメオの元に赴き、ジャブローの入り口についてまだ何も掴めていない事を暗に非難します。キシリアはシャアと面会し、何故ガルマを見殺しにしたのか問うと、シャアは買いかぶり過ぎだと下手に出ます。更にキシリアの元ならもっと働けると打診して来ます
シャアはジャブローの攻略口の情報と引き換えに除隊処分の解除・ロスでの失態の免責・そして愛用のサングラスの返却を求めます
ジオンの砲兵基地があてずっぽうに砲撃していると、そこに連邦の新MS:ジムが現れ破壊します。キシリアはロメオにジャブローの特異性を説き、新型MSで優位に戦いを進めると新型MS:ズゴックを見せます。するとロメオに先程の砲兵基地が連絡を絶ったと報告があり、それは白いMSの仕業という事でガンダムではあるまいな?と慌てます
キシリアはシャアの動向を追っており、彼がアマゾンのジャングルの川を登ると、原住民族に襲われますが、シャアは既に話を付けているようです。ラルはマ・クベ傘下のウラガンにザンジバルを引き渡し、手持ちのギャロップ一台でガンダムとWBを沈めると豪語します
南アメリカ大陸を大きく迂回して南からジャブローに入ろうと目論むWB、ジオンの防衛ラインは厚く、WBの性能的にも山脈を飛び越える力はありません。アムロは対グフのシミュレーションを行い、作戦の事はブライト達に任せると相変わらずです
あのガンダムの足を破壊するグフの強さ
ラルはハモンと戦況について話し合い、マ・クベが油断ならない男で、ラルがドズル直営部隊にもかかわらずキシリア管轄下で動き回る事が厄介なのだろうとこぼします。ラルは仇討ちとはいえ、事を成せば二階級特進、今よりずっと良い暮らしが保証されるとハモンに話します
WBはギャロップを確認、応戦して撃破する事にします。ガンダムが出撃し、ラルのグフ達も出撃・MS戦となります。アムロは十分にシミュレーションしてきたつもりでしたが、予想以上に高性能で驚きます。グフは徹底的にガンダムの左足を狙っており、ついにはあの装甲の堅いガンダムが足を壊されます!
ヒートサーベルで最早これまで…というところでガンダムはシールドとビームサーベルを使い悪あがきします。数を頼りにWBの旧型MS隊が善戦、何とアコーズがやられてしまいます!するとコズンがガンダムを捕獲すると掴み、メインカメラも壊されてしまいます
ラルは構わず引けと指示しますが、カイがキレ、何とコズンのザクを仕留め逆に捕獲してしまうのです!コズンは捕虜となり尋問を受け、特にセイラは彼が気になるようです。アムロは再度シミュレーターに向かい奮闘しますが、ブライトとミライがアムロをガンダムから降ろすと話しているのを聞いてしまいます
アムロは動揺し、自分はいらない人間なのだと勘違いし、無断でガンダムを射出、船外に出て行ってしまったところでこの巻は終わります
まとめ
今巻では新手の敵としてランバ・ラルのグフが立ち塞がります。ラルは手練れの歴戦の勇者ですが、彼にも様々な事情があり、軍人として日陰の毎日を送っており、ガンダム撃破で境遇改善をと意気込みます
シャアとはまた違ったタイプの手練れで、戦い方も狡猾、新型MSという事もあり、アムロは苦戦します。特に2回目の交戦の際、ラルは徹底的にガンダムの左足を狙い、あの堅い装甲を誇るガンダムの足を破壊してしまうのです!無敵と思われたガンダムにも思わぬ脆さがあったのです
戦略的にはジャブロー進行を進めるジオン軍、盛大にガルマの国葬を行いギレンの檄で指揮が上がる中、キシリアは一向に突破口を見出せないロメオに見切りをつけ、シャアにジャブローの攻略口を探させます。原住民族とも話を付け、シャアは自信があるようです
大人の事情もあり満足な配備が叶わないラルは、手持ちのコマでやりくりし、WBに肉薄しますが、結果的に貴重なザク2機を失います。捕虜となったコズンに対し特にセイラは何か気になる素振りを見せるのが意味深です…
アムロはとにかくガンダムの操縦に専念し結果を出そうと頑張りますが、たまたま自身をガンダムから降ろすという話を聞いてしまい、失意の中何とガンダムに乗ってどこかへ行ってしまいます…自身のMSだという強いエゴがそうさせてしまったのでしょうか?本来なら許されない行為です。6巻ではどんなお話が待っているでしょうか?
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