「テニスの王子様」34巻の数々の激戦と成長譚~ゴールデンペア奇跡の同調も惜敗…勝負はダブルス1:イケメン対決へ!リョーマ、無我の境地を自在にコントロールし、跡部の「氷の世界」に対抗~

前回までのあらすじ

大石の領域」で攻めに転じる青学、オーストラリアンフォーメーションも見せる多彩さの中、氷帝陣営も食い下がります。ミスが許されない状況で菊丸がサーブをダブルフォルトしてしまいます。大石が励ましますが、ついには3-6と氷帝がマッチポイントを迎えます…

大石と菊丸が同調

いつもとは逆に菊丸大石を励まし、この境地でも笑顔を見せます。ここにきて阿吽の呼吸を見せる大石菊丸はついに同調し、どちらが打って来るか全く読めません。絶体絶命の時にのみ稀に起こりうるダブルスの奇跡で、自分達でやろうと思っても到底出来るものでは無いのです

同調なしにダブルスは獲れぬとトッププロに言わしめる境地に、この中学生コンビはいます。一気に7-6と逆転し、は2本のネオスカッドサーブを決め7-8としますが、逆に精神的に追い詰められてしまいます。宍戸が必死の返球で倒れ、そこを青学の二人が狙います

ところが何故か二人は打ち返さず、ゲームは結局トータルスコア6-7で氷帝ペアの勝ちです。マッチポイントから青学ペアはほぼ無意識でプレーしていました。同調した事で菊丸相棒の手首の限界をも悟ったようです。これで2-2のタイとなりダブルス1です

リョーマの「無我の境地」と跡部の「氷の世界」

満を持して跡部が登場すると、「(勝者は)俺だけどね」とリョーマがお株を奪います。言い合いになり、跡部は何と負けたら坊主になると宣言し、リョーマも同調します。試合が始まり、ラリーからリョーマのドライブBが炸裂、跡部が華麗に返すと、今度はドライブDで15-0とします

跡部は無我の境地で来いよと挑発し、タンホイザーサーブを決めると、ここから猛攻で一気に1セット取ります。ここでリョーマは無我の境地に達し、比嘉・田仁志のビッグバンを決めます。跡部が返すと、リョーマは縮地法から今度は甲斐の海賊の角笛、更に真田のグランドスマッシュと無意識に様々なプレイスタイルに変化します

すると跡部不二の羆落としを決め0-15とします。リョーマ跡部のタンホイザーサーブまで見せますが、跡部はフロントフットホップで対応、今度はリョーマ菊丸印のステップで翻弄し、跡部はそんなテニスだからテメーは手塚の域に達っせねーんだよと鋭い返球をし、リョーマは手が出ません

跡部は俺様の眼力ならテメーの死角丸見えだぜと豪語します…そう、「氷の世界」でリョーマは動けません

無我の境地から様々な模倣で自在にコントロール

回想では立海大付属に単身乗り込んだ跡部真田と勝負し、0-4と圧倒され、動かざること「山」の如しと鉄壁の守備をされますが、跡部は「氷の世界」の境地に達し、逆に真田を追い込み、幸村が途中で試合を止め、真田はこのまま続けていたら負けていたと話します

序盤から無我の境地で飛ばしたリョーマは失速し、「氷の世界」で死角を攻める跡部がついには0-3とします。ボロボロのリョーマでしたが、チェンジコートから復活し、今度は立海大付属・のかまいたちを放ちますが返され0-40です

ところがリョーマは無我の境地の時間が長くなっており、自在にコントロール出来るようになってます。それでも跡部は「氷の世界」で圧倒し、0-4にまでしますが、ここでリョーマは目を閉じプレーし、真田も達せない領域:手塚ゾーンを会得します

手塚ゾーンはボールに回転を掛け相手の打球を自分の方に導く高等技術で、これを操るには手塚並のかなりの経験値が必要です。一気に3-4としたリョーマ手塚はある人物(南次郎)と毎日戦い経験を積んで来たのだろうと納得します

リョーマのスマッシュを物凄い気迫で返した跡部ですがラケットは弾かれ、何とリョーマは「破滅への輪舞曲」まで模倣し4-4とします。青学メンバーに後押しされ、リョーマが気張るところでこの巻は終わります

まとめ

追い込まれた大石菊丸ペアは土壇場で同調に成功し、中学生ながらダブルスの極みに達し、猛烈な追い上げを見せます。一時逆転しますが、ついには大石の腕の限界を悟った菊丸が静止し、氷帝の勝利、2-2のタイでダブルス1となります

バレンタインチョコ企画で圧倒的大差で1位につける女子人気No.1の跡部が華麗に登場し、負けず嫌いなリョーマと賭け(負けたら坊主)をし、どちらもイケメンが台無しになるような無謀さですが、お互い自信があるのでしょう

リョーマは早くも無我の境地から様々な選手の得意技を見せますが、跡部はそれを凌駕し的確に相手の死角を突いてくる「氷の世界」で対抗します。跡部は単身立海大付属に乗り込み真田と勝負し、この領域に達していたのです

追い込まれるリョーマですが、無我の境地をコントロールし始め、誰も達していない手塚ゾーンまで会得してしまいます!手塚ゾーンはボールに回転を掛け相手の打球を自分の方に導く高等技術で、これを操るには手塚並のかなりの経験値が必要です

年齢的に経験値が劣ると思われたリョーマですが、彼の父は南次郎、毎日手合わせをして前人未踏の若さでこの境地に達していたのです…終いには跡部の得意技:「破滅への輪舞曲」まで模倣し4-4の同点と持ち直し、この男底が知れません!35巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

おまけ

テニスの王子様は文庫版も出ています。都大会編・関東大会編・全国大会編と全てキリ良く全8巻ずつ刊行されています。コンパクトに収納したい方におススメします

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