「テニスの王子様」42巻の数々の激戦と成長譚~最終巻!五感すら奪う幸村のテニスにリョーマ覚醒し「天衣無縫の極み」へ…青学無敗全国優勝の伝説で大団円~

前回までのあらすじ

遠山は呆然とし、幸村と試合した者は五感を奪われイップスに陥ると言われ、それが「神の子」と言われる所以です。リョーマはこの最終決戦でいきなりツイストサーブからドライブA、COOLドライブと畳み掛けますが、幸村はいとも簡単にベースライン上に返して加点してしまいます

リョーマはその実力を認めた上で、「ジャージ肩から落ちてるよ」と鋭い指摘をします…

王子様VS神の子の最終決戦の行方

リョーマは「無我の境地」から「ビッグバン」、白石の「円卓ショット」、更には「神隠し」と畳み掛けますが、幸村は動じず、体力の無駄遣いだと冷静です。ではとリョーマは「風林火山」の「」、そして「超ウルトラグレートデリシャス大車輪山嵐」まで放ちます!

しかし残酷なまでに幸村は強く、ついリョーマは膝をつきます。ところがリョーマの左腕に全てのオーラが集まり、「百錬自得の極み」です。幸村はここでも沈着冷静に分析し、軽くいなしてしまいます。いつしか0-3となり、誰のどんな技も何も通用しないのです

真田リョーマの才能を認めつつも成長が急激過ぎて10年に一度の逸材集いし群雄割拠のこの年、その時代が創り上げてしまった悲しき産物なのかもしれないと嘆きます。涼しい顔の幸村相手に、リョーマは百錬のオーラを全て両脚に移すと、更に右手にオーラが移動し百錬の倍返しです

幸村がコードボールで返すと、リョーマはダッシュで走り込み、「COOLドライブ」を決めます!15-40とし、「次は5球でいくよ!」と凄みます。事実5球で決めに来たリョーマですが、ここで幸村の闘病時の回想が入り、リョーマはコート外に大ホームランしてしまいます

リョーマ、「天衣無縫の極み」に到達

バランスを崩し顔面を強打、リョーマは鼻血を垂らしますが気づいていません…幸村のテニスは触覚・五感を奪うという凄まじいもので、経験者の遠山はどこに打っても返されるイメージで、幸村に返したく無うなって身体がだんだん動かへん様なってん…と独り言ちます

リョーマは視覚さえ奪われますが、音さえ聞こえれば感覚で動ける凄さを見せます。ところがついには聴覚も奪われ、0-4で圧倒的絶望感に包まれます。テニスってこんなに辛い事なのかと感じると、その感情よりテニスを嫌いになれる訳ない…「テニスって楽しいじゃん」と「天衣無縫の極み」に達します

リョーマのサーブは音速の様な速さで、インしている事を誰も気づかない程の速さでカメラ班が巻き戻しで確認しなければならないくらいです。一気に3-4、完全に圧倒し、幸村は集中力を高めろと気張りますが覚醒したリョーマの敵ではなく、コードボールを決められ、逆に「楽しんでる?」と余裕をかまされます

Dear Prince~テニスの王子様達へ~

ここで南次郎が現れ、「天衣無縫の極みなんてもんは最初から無~よ」と語ります。誰もがいつしか忘れてしまう最初にテニスに出逢った時の気持ち…テニスを楽しむテニスを実戦しているのです。勝負事で負けられない為いつしか手堅い堅実かつ楽しめないプレーに陥っていく中で…

幸村は挽回しかけますが、ドロップをリョーマは侍の脇構えのような態勢から「サムライドライブ」を放ち、それはボールを割り、以前の遠山との勝負の結末のような状態になりますが、両ボールは幸村のコート上に落ち、何と幸村は両方拾ってしまいます!

帰って来た割れた2つのボールが空中で重なる瞬間を見極めたリョーマは奇麗に幸村の両サイドにボールを落とし、6-4で勝利、トータルスコア3-2で青学全国優勝・日本一です!「Dear Prince~テニスの王子様~」がエピローグのように流れ、表彰式を迎えます

時は過ぎ、桜乃も2年に進級し、青学テニス部は新体制となり、部長になれなかった桃城が気を吐く中、新部長は海堂です。あれ?ではリョーマは?と誰もが感じる中、舞台は何とアメリカとなり、ストリートで幅を利かせている輩に、リョーマが「だったら俺にもテニス教えてくんない?」と投げかけるシーンでテニスの王子様は終わります

まとめ

無我の境地」から今まで対戦して来た猛者達の必殺技を連発するリョーマですが、幸村は軽くいなしてしまいます。幸村のテニスは触覚・五感すら奪うという凄まじいもので、どこに打っても返されるイメージとはプレーしていて絶望的になる状態です

際の際で五感すら失ったリョーマが行き着いたのは「天衣無縫の極み」で、その凄まじさは最早全国一、あの南次郎すら唸らせるものでした。スポーツにしろ仕事にしろ、いつしか出逢った時の楽しさを忘れ、日常になり、負けられない、堅実かつ手堅いものになりがちです

許斐剛先生は最終巻でテニスに出逢った時の楽しさ・喜びを忘れないで欲しいと読者に投げかけます。非常に尊い、スポーツものの原点に立ち返るような問いに、読者全員が納得するラストでした。青学は結局地区大会から無敗で全国優勝を果たします

スポーツものは必ず敗北があって勝利を勝ち取るパターンが定石ですが、リョーマは最初から最後まで気高き強さを誇り、ワンパターン化しつつあるスポーツものに一石を投じる作品となりました。イケメンだらけの作風で特に女子人気の高かったテニスの王子様、ちなみに作者の許斐剛先生もイケメンです

終わりに

如何だったでしょうか?テニス漫画の金字塔にして、2.5次元世界の先駆者としても有名なテニスの王子様は多くの読者に支持され、テニスの一大ブームに一役買い、スポーツの素晴らしさ・楽しさを読者に投げかけました。また何度でもリョーマ達に逢いに行きたくなりますね!今までお付き合い頂きありがとうございました

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