「ゴールデンカムイ」15巻のアイヌ文化と食と金塊争奪サバイバル~熊より怖いクズリとは!?スチェンカでバトル後はバーニャ(サウナ)で整う!月島の過去エピソードあり~

前回までのあらすじ

子供の足跡を見つけ森へ行くと少女がおり、アシリパと会ったと言います。するとヒグマが小動物に襲われ逃げて行き、鯉戸少尉がその小動物と対峙します…

スチェンカとバーニャ

その小動物はクズリと言い、ロシア人曰く「熊より恐ろしい」との事で素早さもあり、チカパシが少女(エノノカ)を身体を張って救い、杉元が投げ捨てますが、まだ追って来ます。するとエノノカのお爺ちゃんが犬橇で現れ、それに乗り何とか助かります

彼らの村へ行き、アシリパキロランケの写真を見せると、「北へ行く」と言っていたそうです。フレップ(コケモモ)の塩漬けを食べ元気がなかったアシリパはヒンナと言ったといい、杉元アシリパが来ていたのだと確信します

他の村へ行き、酒場で聞き込みをすると、殴り合いになり男を倒します。するとエノノカが犬が盗られたと言い、どうやらロシア人の仕業のようで、先程の男がスチェンカという賭け事の参加者だった為、怪我して出られないので代わりに参加しろと言われます

キロランケが北海道から刺青の脱獄囚を探しているという噂があり、スチェンカにも刺青の男が来るかもしれないと言うのです。スチェンカとは裸の男達が数名で並び向かい合い殴り合うロシアの伝統的な競技で、刺青の男は強い男としか戦わないそうで、結局杉元・谷垣・月島・鯉戸少尉が参加します

屈強なロシア人相手に一歩も引けを取らない4人の姿を見て、岩息ガンソク)は囚人だった過去を思い出し悦に浸ります。杉元と固い握手をし、一旦別れます。杉元達は八百長を持ち掛けられますが、断固拒否し2戦目を迎えます。岩息はやはり刺青入りの囚人のようです

杉元は犬を取り戻せてアシリパの情報も手に入れる妙案があると言います。試合が始まり、激しい肉弾戦が繰り広げられます。あの杉元すらふらつく程岩息の攻撃力は高く、岩息以外の者は谷垣達が倒したものの、4人一緒に掛かってこいと豪胆です

すると杉元は完全にキレ、岩息どころか仲間にまで手を出し、我を見失っています。金塊の事で頭がいっぱいの杉元は武器まで手にし、結局場は散会、すると岩息はクズリに襲われます!銃がなく仕留められないため小屋に入ると、そこはロシア式蒸し風呂「バーニャ」なのです

外に出られない男達は結局裸になり「バーニャ」を楽しむ事にします(笑)世界一熱いサウナと言われるだけあり、東北生まれで暑さに弱い谷垣は弱ります。更に岩息は白樺の葉を束ねた「ヴェニク」で叩き血行を良くし体感温度を上げます。結局ここでも肉弾戦となり岩息は悦に浸ります

「これが勃起だ!」

チカパシエノノカは犬の跡を追い、中の男を上手く罠にハメ、鍵を銃で壊します。見事犬を取り返した二人ですが、完全にイッている杉元が不気味に追いかけて来ます。チカパシをクズリが襲い、倒れたところをリュウが救います。クズリと杉元が対峙する中、チカパシは銃を裸の谷垣と構えます

脳天を一発で仕留め、谷垣に「これが勃起だ!」と言わしめます。バーニャから出て来た岩息杉元は死闘を演じます。杉元の過去が走馬灯のように過る中、パンチがクリーンヒットし、そこまでというところで足場が割れ、まるで水風呂よろしく水面に皆落下します

冷え切った男達は再度バーニャに入り整い、岩息を殺したくない杉元は刺青を写させてくれと請い、月島は西へ逃げろと言います。岩息アシリパ白石の事を知っているようです

一方アシリパ達はトド狩りをしており、癖のあるものの美味な脂身を尾形は美味しく頂きます。樺太西海岸に住むアイヌはトドをヒグマと同じくらい重要なカムイとして考えているのです

そんなアシリパ白石を茶店で見かけた岩息は、「不死身の杉元」が簡単に死ぬ訳ないと話していたと言い、杉元はにやけます

アシリパ達はトドの皮等も無駄なく売りさばき、狐の飼育場に行き着きます。キロランケはここにウイルクの生まれた村があった、30年前条約により樺太にいられなくなったアイヌのほとんどが北海道に移住する中、ウイルクは残ったのだと言います

キロランケウイルクアシリパに光を見た、ウイルクの足跡を追っていけばこの樺太の旅の中で答えが見つかると言います。尾形アシリパの頭の中に暗号を解く鍵があるという事で良いなと問うと、キロランケ無理に聞き出さず、不信感を与えないようにすれば、アシリパの方から鍵を教えてくれるだろうと言います

二階堂杉元が死んだと思い込み塞ぎ込んでおり、鶴見中尉がモルヒネで誘い、有坂閣下の作った義手に喜んだかと思いきや、とっておきのギミックは中指から箸が出て来るというもので失望した二階堂は再度毛布にくるまります(笑)

月島の過去

岩息の刺青の写しも手に入れ、13枚(写し含む)+偽物5枚となった杉元陣営、月島杉元に自身を制御できないようなら次は殺すと釘を刺します

月島は過去陸軍監獄におり、許嫁の女の件で父親を殺してしまいます。しかし死んだと思っていた許嫁は実は生きており、事情があり嘘を島中でついていたのです。許嫁からの想いを受け取った月島は、鶴見中尉にロシア語を勉強して日露戦争で役に立てと言われ、本人もその気になっていました

しかし許嫁の骨が父親の家の下から見つかり、月島は乱心し鶴見中尉を殴ります。9年間騙していたのか?と怒る月島に、鶴見中尉は許嫁がもし生きていれば死刑を受け入れずに忠実で優秀な部下として働いてくれると踏んだのです。塹壕に被弾し、ここで月島鶴見中尉を救い、鶴見中尉は例の傷を頭部に負います

この時橇に乗せるくだりで実は杉元とニアミスしています。後日月島を騙した件を詫びつつ、戦争が終われば「例の計画」を実行に移すと鶴見中尉は言い、そのためには忠実な部下が必要だと月島を諭します。鶴見中尉がホーローで作らせた仮面を装着してみせた一連の過去の回想でこの巻は終わります

まとめ

アシリパ達を追う杉元達は刺青の囚人の存在から流れでスチェンカに参加する事になります。元々各々の戦闘力は高いので問題なく勝ってしまいますが、刺青を持つ岩息は流石に強く、4人掛かりでも倒せません

流れで今話題のサウナの起源のくだりが出て来ますが、100年以上前にも人々はサウナに勤しみ整っていたというのは驚きですね!過去競馬の話も出て来ましたが、人々の娯楽や癒しといったものは、時代の進歩・文化の発展と共に、変わったもの、変わらないものがあると感じさせる描写でした

今巻の変わり者代表は岩息でしたが、今回は死なずに刺青を写すのみで生きながらえます。ここで鶴見中尉に非常に忠実な月島の過去が語られます。許嫁の生死を巡って翻弄され続けた月島でしたが、ここまで優秀で忠実な者はいないと鶴見中尉に信頼されて今があるのです

鶴見中尉の仮面の謎も解け、何故ここまで月島が任務に忠実なのかも納得ですね。16巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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