「MONSTER」14巻の深まる謎と極上ミステリー~赤いバラの屋敷で行われた惨劇とは!?人形使い・リプスキーとの生活でニナに変化が…エヴァの新たな仕事とは?~

前回までのあらすじ

電話が殺到しているヴァーデマンのところにルンゲが現れます。テンマの件ではなく、絵本について調べているというルンゲは、その作者とヴァーデマンの父が関りがあると言います。クラウス・ポッペ、またの名をフランツ・ボナパルタたる人物が、赤いバラの屋敷に関係する、チェコ秘密警察の重要ポストにいたという事実が明らかになります

赤いバラの屋敷で卒倒するニナ

スパイの子という汚名を着せられて生きて来たヴァーデマンルンゲの言葉に苦悶します。車に乗り込んだヴァーデマンを銃で襲うテンマは、エヴァの身が心配なのです。パウルロベルトで、ヴァーデマンにも肉薄していたと言います

ヴァーデマンは父の冤罪を晴らそうと奮闘してきましたが、父がスパイだった決定的証拠を見つけてしまいます。テンマヴァーデマンが見つけたメモをパウルが狙っていると言います。事実ヴァーデマンの部屋は荒らされていましたが、メモは無事でした

テンマはヒッチハイクをし、この長い旅は終わらないと言います。ライヒワインヴァーデマンテンマを引き留めなかったことを責めますが、事情を察したライヒワインは、自分が同じ立場でもそうしたと言い、二人はメモが示す場所へ向かいます

ニナは過去の断辺的な記憶を辿り、ついに赤いバラの屋敷にたどり着きます。例の扉まで着き、中を開けようとすると、過去の惨劇が思い出されたからか、ニナは卒倒してしまいます。たまたま現場に居合わせた人形使いのリプスキーニナ達を引き取り、しばらく一緒に暮らします

ニナが人形劇の内容を問い、リプスキーが話して聞かせますが、ニナは納得がいかず、リプスキーは例の絵本の作者なら分かってくれると言います。リプスキーも朗読会の生徒だったのです

ヨハンと名付けてしまったヴォルフ将軍

朗読会ではフランツ・ボナパルタ作の絵本が繰り返し読まれ、必ず最後に生徒にこの意味が分かるね?と問うたそうです。ヨハンは赤いバラの屋敷で女装を解き、母の絵の前で全てが分かったと話し、屋敷に火をつけます

ここで過去の回想が入ります。東ドイツから西に亡命したリーベルト親子としてマスコミの取材を受けます。ヨハンアンナに全てアンナのものだよという意味深な発言をします。その夜ヨハンは父も母も撃ち殺し、アンナは過去の里親も全てヨハンが殺したのだと悟ります

ヨハンアンナに自分の頭を撃つように指示し、アンナは従います。アンナは現実時間に戻り、怪物がやってきたんだという言葉から再度卒倒します

赤いバラの屋敷は燃え、テンマヴォルフ将軍に呼び出されます。幼い頃行き倒れていた二人を見つけたヴォルフ将軍は、絵本からヨハンという名をつけてしまいますが、そのことが怪物を目覚めさせてしまったと悔います

エヴァの居場所を知っているヴォルフ将軍は、散り際自身の名をテンマに呼ばせ、最後にヨハンが見た風景を見て、そのまま亡くなります

赤いバラの屋敷の地面から白骨化死体が大量に見つかります

エヴァを護衛するマルティン

ニナ・ディーター・リプスキーで燃えた赤いバラの屋敷に赴き、ニナの見た惨劇が実際行われていたことを悟ります。ディーターテンマの言葉・楽しい思い出がなければこれから作ればいいと言います。3人は楽しい時間を過ごし、リプスキーは新しい人形劇を思いつきます

ニナから着想を得た物語で、ニナが旅立つというところまでリンクさせ、実際二人と別れたリプスキーの元にルンゲが現れ、彼がフランツ・ボナパルタの息子ですね?と問います

場面変わって、「赤ん坊」が部下のマルティンをある男に引き合わせます。女絡みの仕事は嫌だというマルティンですが、依頼されたのは何とエヴァの身辺の世話と護衛でした。酒も入ったエヴァは自身の身の上話をマルティンに洗いざらい話し、マルティンは嫌な仕事だと感じます

あるきっかけからエヴァは以前の令嬢のような立ち振る舞いに戻り、依頼されたいくつかのパーティーに出席し、お目当ての人物を探しますが、なかなか見つかりません。マルティンは護衛を続ける中で、エヴァを守るという使命感を感じ、ある事件に巻き込まれます

銃で撃たれたマルティンは車に乗せられ、ヘルブラウ・ホテルのテンマの元へ向かうところでこの巻は終わります

まとめ

赤いバラの屋敷でニナは過去の記憶が戻り、卒倒する訳ですが、たまたま居合わせたリプスキーは自身の人形劇のインスピレーションを得たいという理由の他にも、この屋敷を訪れていた訳があったようです

ニナは養生を含めてしばらくリプスキーと共に生活し、快方に向かいますが、断片的に過去の一連の事件を思い出し、それはヨハンが引き起こし、逆にヨハンに殺してくれと頼まれ頭を撃った記憶まで戻ります

ニナから着想を得たリプスキーの新しい人形劇も生まれ、別れたところでルンゲが現れ、リプスキーフランツ・ボナパルタの息子では?という衝撃の事実を突きつけます

赤ん坊」の部下であるマルティンエヴァの護衛を依頼され、嫌々仕事をこなしますが、その中である事件に巻き込まれます。現段階では事件の全貌は分かりませんが、何かテンマに伝えたいようなのです…どういった内容なのでしょうか?15巻ではどんな話が展開されるのでしょうか?

おまけ

浦沢直樹先生の作品にBILLY BATがあります。ストーリー共同制作は長崎尚志で、雑誌モーニングに連載された単行本全20巻の人気作です

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