「NANA」12巻の数々の恋模様とバンド活動の光と影~因縁の花火大会の顛末とは!?ナナとレンの結婚記者会見は大成功!レイラとシンの合同誕生会に渦中の面々全員集合~

前回までのあらすじ

二人は笑って別れ、章司は今思うとおまえのわがままなんかどれもたいした事じゃなかったのにな…と別々の道へ向かいます

ブラストメンバーが707号室で変装して奈々を待ちます…

花火大会では奈々とノブは会えず…

別の時間軸で奈々は娘のを連れて707号室に行きます。そこにはナナを除くブラストメンバーがおり、どんなに忙しくてもこの日だけは集まって来るのです。レンも花火までには来るらしく、ノブが風呂に入る為奈々が準備をし、皆それぞれナナを想っているというくだりです

時間が戻って花火大会が始まり、奈々は思い直しやはり皆に会いに行けないと涙します。シンの電話からナナが掛けて来て、奈々が泣く為ノブは今いないと嘘を付きます。ノブは本音としては奈々に会いたいものの、状況が状況だけに非常に会い辛く、ナナノブを無理矢理にでも合わせ奈々を取り戻させようとします

707号室に一人残ったノブでしたが、流石に奈々と二人きりで会うのはためらわれ、シンからの電話もあり奈々とニアミスで結局会えずノブは自身を責めます。その後ノブ以外のメンバーと花火を見て、ナナノブはあんたの幸せを思って身を引いたんだ、あんたが幸せでなきゃあいつが報われねえよと奈々に話します

花火大会は盛況に終わりますが、ブラストメンバーはどこか憂鬱な様子で銀平の車に揺られます

奈々は家に帰るとタクミがおり、事情も正直に伝えた上での行動だったのでタクミも納得しています。タクミレンナナが結婚する事になったと告げ、奈々は感激し、タクミその為ならおれ達の結婚が保留になっても別にいーよね?と話します

淳子に事情を説明し、奈々の結婚が保留になった事を相談し、タクミナナがその事で却って気を使わないように配慮を求め、タクミは手を打つので心配するなと豪胆です。トラネスは車内でレイラの誕生日パーティーにブラストも呼ぼうと決まり、渋っていたブラストもシンとの合同誕生会なら…と乗り気になります

両バンドのCD発売日に結婚記者会見

ナナノブに謝り、ヤスにも自身の結婚について正直に話し、同意を得ます。レンナナは婚約発表の記者会見をする事になり、明日のブラストのCD発売に合わせる形で世間の話題にしようと画策されます。間違いなくCDは売れるでしょうが、スタッフは今のところ100万人に聴かせて恥ずかしくないのはヤスのドラムだけだと酷評です

寮に帰ると百合ミューもブラストの新譜をフラゲして聴いてくれています。CD発売日にテレビで結婚が発表され、午後2時から記者会見が行われると分かり、奈々の父はタクミとの結婚が延期になった事情を察します

CDショップでも大々的に取り上げられ、両方のCDを買う人も少なくありません。スタッフに婚姻届けを急かされ、本籍地が分からず戸籍謄本が必要の為取り寄せる事になります。ナナ達はそのままここのホテルのスウィートルームを当てがわれ、ある意味軟禁状態です

奈々が現状に満足しつつ話し相手がいないと嘆いていると、渦中のタクミが帰って来て、根回しは完了したとくつろぎます。レンナナが派手に結婚発表なので、却ってタクミ達は大事にならずに済んでいるのです

ナナを産んだ女と言われる美鈴は例のお好み焼き屋のおかみさんで、結婚発表を見る為早引きした娘の美里を窘めます。寮では百合達とブラストメンバーがテレビで結婚会見を拝みます

レイラとシンの合同誕生パーティー

記者会見は真面目かつ親しみの湧くやり取りで視聴者からは好感が持てるものとなりました。奈々ナオキから電話が掛かって来て、流れでレイラからバースデーパーティーに来てと言われ困惑します。プレゼントを持参すべきか、また何を着て行くべきかで奈々は混乱します

そこに淳子達が来て、世話を焼きつつ記者会見のビデオを観て、ナナ奈々がお揃いの指輪な事に気づきます。ナオキが迎えに来て、ブラストも来ると知り、ノブタクミも居る場に自分が行くべきではないと悟ります

ところがレイラからシン奈々が来ることを喜んでくれるかな?と言われ、気持ちを改めます。百合の登場で場内の男子が色めき立つ中、ノブといい感じで部屋もキープさせたから一緒に泊まろーねとラブラブです

ナオキの車は鎌倉の一軒家の会場に無事到着し、その華やかさに奈々が感動するところでこの巻は終わります

まとめ

NANAには回想録のようなものが毎回描かれており、毎回意味深なものが多いのですが、今巻冒頭には未来の奈々とブラストメンバーが707号室に集うという場面が見られます。回想録ではくどいくらいあの頃は良かった、ナナにまた歌って欲しいというような内容が多いのですが、今後のNANAのストーリーにおいては非常に意味深です

このように矢沢あい先生は意味深な内容を先に書く事で読者の心理を巧みに誘導しつつ、先が気になる展開とし、毎回この回想録は目が離せないものとなります。今後物語がどのように進むのか…非常に意味深なこの回想録、欠かさず目を通したいところです

本編的にはナナ達の結婚記者会見が良い形で終わり、同時に両バンドのCD発売ともなりお祭りムードです。渦中の人同士を矢面に立たせるギャンブルでしたが、レコード会社的には美味しい展開となり、バンドメンバーも胸を撫でおろした事でしょう

今度はレイラシンの合同誕生会と休む暇もありませんが、因縁が多い者達が集うこの誕生会、無事何事もなく終わるものなのでしょうか?13巻に続きます…

おまけ

NANAの実写映画には続編があります。一部キャストが変更となっており、奈々タクミノブの三角関係やブラストのゲリラライブ等の出来事を色鮮やかに描きます。先述していますがとにかくナナ役の中島美嘉がハマり役で、最早彼女の代名詞となり、多くの人が彼女を知るきっかけとなりました

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