「NANA」4巻の数々の恋模様とバンド活動の光と影~奈々、章司とまさかの破局…ブラスト、ライブで快進撃!トラネスの地方公演に当たった奈々、ナナの過去を知った上でライブに誘い…~

前回までのあらすじ

幸子奈々の事を悟り、誤ってコップを割り、更に優しく接せられた事で泣き出してしまいます。章司は事が収まった後幸子に会いに行き、彼女の事大切にしてあげてと言われてしまいます。シンが女の家を転々としているロクデナシと判明し、章司が意を決してこの後話があるから家にいっていいか?と奈々に問います…

奈々、章司と破局…

シンが女のところに行き、奈々は心配事が絶えません。章司の帰りを待つ事になり、ナナ奈々に上着を渡し、奈々はもう純粋じゃない、計算高くなってしまったと感じます。しばらくすると揉める章司幸子が現れ、章司が彼女だと言うので、ナナがキレてしまいます

幸子は割って入り私が悪い、気が済むまで殴りなさいよと凄むと、ナナに煽られた奈々は取り返せと言われても、「いらない」と答え、裏切りを許せる程大人になれなくて、傷ついてもすがりつける程一途になれなかった、あたしの負けだよと傍観します

寝込んでしまった奈々ですが、夢でレンが訪ねて来たと勘違いし、今度は淳子が訪ねて来ます。章司とも友人である淳子の立場は難しく、どちらの肩も持てない中、章司も悪いが奈々にも落ち度はあったと語ります。意気消沈する奈々ナナがいつもと変わらず接する中、奈々の母から書留が届きます

それはトラネスのライブのチケット(最前列)でした。奈々はあれは神様がナナの為に用意してくれたチケットだったねと喜びます

ナナとレンの過去を知った奈々

ジャクソンで章司と鉢合わせした淳子京介章司に駄目だしし、奈々と会う事を許しません。落ち込んでいると思われた奈々はチケットの件で元気で、ナナさえいれば良いと開き直っています。ブラストのライブに行き、ブラスト前のバンドが終わり客がいなくなってしまったところで、口コミで情報が伝わり客も戻って来ます

ブラストのライブは鮮烈で、ビジュアルも良く、その圧倒的な演奏に誰もが魅了されます。ライブは大盛況に終わり、奈々宅で打ち上げを行い、大ファンである美里は泊まって行くことになります。百合展開の心配もしつつ(笑)、買い物に出掛けると幸子を見かけへこみます

ディズニーランドから帰って来たナナ美里に対しこれ以上私の居場所を奪わないでよと怒鳴る奈々ナナは叱られた子供のような顔をします。美里のホテルには泊まれないのでヤス宅に一時寄るナナ、この辺の揺れる心模様が秀逸です

奈々ナナに謝り、すっかり機嫌を直しますが、美里に電話し、古参ファンの美里からレンがブラストの初代だと聞き、全てに合点が行き、確認したいもののナナは携帯を持っていない為ノブの下に行きます。ノブレンナナの事も承知しており、女として幸せになる事よりプライドを守る事を選んだと言います

だから絶対ミュージシャンとして成功しなきゃって意地になってると思うと…ノブは興味本位で根掘り葉掘りレンの事を聞くのはやめてやって欲しいと請います。家に帰るとナナはトラネスのライブに行っても良いと話し、奈々は妄想も膨らみ(笑)、ブラストもスタジオで練習に励みます

トラネスのライブの最前列でレンを拝む!

奈々ナナはトラネスのライブを観に行く為奈々の地元に帰省します。奈々の姉に案内され、ナナの機転もあり一緒で良かった、一人で訪れるにはここは思い出が多過ぎると感じます。家に着くと、ナナは猫を被ったように饒舌に奈々の事を褒め、二人っきりになってからも本心だと言い切ります

ナナのあまりの男前っぷりに惚れてしまいそうな奈々ですが(笑)、レンの事を告げると、知っててあたしを連れて来てくれたんだね、ありがとうと答えます。会場入りし、よりによって座席はギター寄りの最前列という高ポジションです!

ナナはブラスト命名の出来事を思い出し、煙草を吹かし、開演ギリギリで会場入りし、最前列でレンを拝み、二人共涙を流し、いつしか手を握り合います。奈々はあの時の息が止まるような感動はとても言葉では言い尽くせない、その先ナナに待ち受ける運命が幸福であるように、あの夜繰り返し祈ったところでこの巻は終わります

まとめ

今巻は感情の変化が目まぐるしい内容となっています。年頃の女の子は皆こんなもの…といった考えもあるかもしれませんが、章司との突然の別れからナナへの百合展開的な愛情、そしてナナレンと深い関係にあった事を知り、トラネスのライブの最前列でレンを拝むというまるでジェットコースターに乗っているかのような展開です

実写映画でもこの辺のくだりまでの出来事がメインとなり、認知度が非常に高いところでしょう。とにかく序盤からとてもドラマチックに推移する展開が話題となり、少女漫画ながら5000万部という爆発的な大ヒットとなりました

レンはブラストの初期メンバーでもありナナの恋人でもあった人物、上京して離れ離れになった期間があったものの、地方公演のライブでいきなりナナが客席で自分を見つめていたらレンはどんな気持ちなのでしょうか?5巻に続きます…

おまけ

矢沢あい展という巡回展示会が東京、大阪、横浜、岡山、京都、札幌、福岡、仙台、名古屋で開かれ、本レビュー筆者は仙台に行って観て来ました。会場は仙台フォーラスで、時間指定券で混雑への配慮もされ、中はほとんど写真撮影可能、作品ごとの展示となっていました

女性漫画家ということですが、男女関係なく多くの人が脚を運んでおり、多くの人がNANAから入ったとは思いますが、矢沢あい先生の素敵な作品を展示で振り返りながら楽しい時間を各々過ごしていました。展示会は一つの作品にスポットを当てる場合と、今回の様に全作品紹介のパターンが多いようです

展示会では会場限定の描きおろし作品や、会場限定グッズ、中には作者登壇のトークイベントなんかもあったりします。今後更に盛況となるであろう展示会、お近くで開かれる場合は是非参加してみて欲しいです

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