「のだめカンタービレ」14巻の数々の恋模様とクラシック音楽の光と影~Ruiの登場で千秋とのだめの夢の共演お蔵入り…フランスオケの舞台裏とは!?のだめ、オクレールの提案でリサイタル開催!?~

前回までのあらすじ

公演の日、案の定欠員がいるという話で、千秋はチェレスタは何とかするからトライアングルは死ぬ気で探せと檄を飛ばし、「ボレロ」のチェレスタにのだめを指名します!のだめ千秋との初共演に浮かれます。テオは対応に追われ、代わりに楽譜をシモンたちが手分けして準備します…

千秋とのだめの夢の共演はお蔵入り

Ruiも4年前マルレ・オケで演奏したことがあり、会場の裏口を案内されると、テオが勘違いしてのだめではなくRuiがチェレスタだと連れて行ってしまいます。オケの面々は友情出演だと勘違いし、シモンとも旧知の仲のため、完全にのだめは出遅れ、千秋に諭されますが空気を読めと引き下がります

会場は埋まらず、最近の体たらくぶりが垣間見える中、黒木等も訪れ、観客はチェレスタにRuiがいることに驚きます!「ボレロ」はオーケストラの魅力を伝えやすい曲でもあり、実力が明らかに判ってしまう恐ろしい曲でもあるのです

実力差が浮き彫りになり、オケの土台になる音がないマルレ・オケ、打楽器奏者がひとり足りないためゴングにミュートをかける際転び頭から突っ込む失態で場内は爆笑、 千秋は絶対はい上がってやると気張ります。「魔法使いの弟子」、シューマンの<春>と何度でも立ち上がるボクサーの様に食い下がります

千秋は完全に決壊だと気落ちし、松田から嫌味を言われ、Ruiには励まされ、のだめと3人で飲もうと話すとのだめは気乗りしません。するとRuiの母が現れ、物凄い剣幕でRuiを連れて行ってしまいます。Ruiは1年前からレビューサイトで酷評され、自由を求めてテンションが高くなっていたのです

千秋はいつかのだめ協奏曲コンチェルト をやれるように各々精進しようと約束します。Ruiは翌日フランスを経つ前に母の誤解も解けたので2人に謝りに行きますが、のだめのピアノが聴こえて来て行くのを止めます。のだめ千秋が掃除しているところで<清掃>を弾き、腕が上がっているのが分かります

フランスはオケ乱立で財政は厳しい一方…

黒木千秋松田のコンサートに誘います。松田は年下ながら「黒髪の貴公子」とキャラの被っている千秋をライバル視しています。フランスは「国立」と称するオケだけでも4つあり、他にも沢山のオケがあり、助成金は減らされて財政は厳しくなる一方です

ルセール管弦楽団の定期公演ではワーグナーの<タンホイザー>を優美に演奏し、千秋松田にぴったりだと感じます。終演後カトリーヌにフラれてもがいると自慢気な松田は、女の話しかせず、千秋は渋々のだめを紹介するため家に連れて行きます

松田がトイレに行くと、ユニットバスに何と泡塗れののだめが入っており、お互いあられもない姿で大騒ぎします‼ひと悶着後も口論は続き、のだめを追い出します。父が世界的ピアニスト、母がお金持ち、彼女は変態だなと言う松田に、千秋その中で自分で選んだのは変態だけですからと返します

松田は女に振り回されながら、せーぜー苦しめ!オレはどんどん先に行くからと捨て台詞を吐いて出て行きます。ターニャは名誉挽回のために試験練習に精を出し、千秋はロシア人特有の「クネクネ」感を感じます。千秋は今は暇なのですがじっとしていられなく、テオに事務所に呼び出されます

するとライブラリアン(オケの楽譜を管理する専門職)の仕事を押し付けられ、お目当てのデプリーストは日本の都響を指揮していると言われ騙されたのです。のだめ黒木たちと室内楽(ヤキトリオ)の打ち合わせをします。千秋は忙殺されながらライブラリーに向かい、ミルヒーの過去の仕事に目を瞠ります

シモンが現れ、オーディションについて話するので、千秋はオレも審査に参加したいと志願します

のだめが教会でリサイタル!?

徹夜した千秋は家に戻るとヤキトリオが現れ演奏を始め、黒木ポールが言い合いになり、のだめは関西人のノリで吹けとテンポを上げるとしっくりきて、千秋はオーボエとパソンの2人が良いと感じます。蕎麦を食べながら、2人をオーディションに誘い黒木は乗り気ですが、パソンではなくファゴットしか募集していないことが分かります

パソンはオーケストラでは扱いにくく、最近フランスのオケでも敬遠されているようなのです。黒木はマルレのオーディションを受けてみると言い、目標ができたと喜びます。ヤキトリオの室内楽試験日、黒木はこれで解散もうたくさんと懲り懲りです

残すはピアノの試験のみというのだめ千秋に弾いて見せ、千秋は確実に技術が向上し、オクレール指導の下腕を上げたと感じつつ、のだめのアクの強さはそのままだとオクレールの意図に疑問を感じます。実際の試験では、のだめの自由奔放な演奏に評価が別れる中、その個性は大事だとまるで講師陣はリサイタルを聴いた気分です

オクレールのだめをどう育てるか思案中なのです。ジャンゆうことカーディーラーに赴くと、先に試乗して買うと決めていた車を千秋に横取りされ、この決着は指揮でつけよう!とデシャン・オケでマルレを潰す気です

のだめオクレールブルターニュの海近くの町の教会でリサイタルをやらないか?と言われます。試験で皆トレビアンを獲れたのでパーティーをし、やっとバカンスとなり、各々したいことを口にし、のだめが例のリサイタルをやると宣言するところでこの巻は終わります

まとめ

14巻にして初の千秋のだめの共演かと思われた中、Ruiの登場で場はチェレスタの代打がRuiだと勘違いし、2人の共演はお蔵入りとなります。例えRuiがいたとしても、マルレ・オケの不協和音は立て直すことが難しく、千秋のマルレデビューは苦いものとなります

今巻ではオケがただ公演だけ行っている訳ではなく、財源確保に必死だったり、公演の宣伝やライブラリアンの仕事等様々な業務もこなさなければならないことが分かります。本レビュー筆者は以前たまたまとある交響楽団の事務所の隣で勤務していたことがあり、彼らがこういった業務をこなしていたのか…と思うと感慨深いものがあります

オクレール指導の下メキメキ腕を上げるのだめですが、アクの強いのだめの個性は健在で、そこをどう活かすか彼も思案し、教会でのリサイタルを提案します。のだめは試験やコンクールでの演奏はありましたが、リサイタルとなると初なので、果たしてどんなものになるか見ものですね!15巻ではどんなお話が待っているでしょうか?

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